静謐なれども凄い世界の展開される150分間…

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Shostakovich (1906-1975)
Prelude No. 1 in C major from 24 Preludes & Fugues Op. 87 (1951)
Alexander Melnikov (piano)
Harmonia Mundi France HMC 902019.20 (2008-2009)

偶然の初聴楽は、テレビの音声から
かなり以前のNHK教育《N響アワー》の終了後
番組予告?の時に流れていたような記憶があります

日曜日の午後10時前後なら、休日も正に大詰め
金曜夜からの愉しげな気分もほぼ完全に鳴りを潜め
気も狂わんばかりの(笑)週明け平日に備える負の快感の時…
自耳を捕捉したのは第1番ハ長調の冒頭部分の素晴らしい浮遊感

一体この曲は誰のどの曲?薄く意識はしていましたが
ふと2ちゃんねるのクラシック掲示板スレッド内にて判明しました
最初はフランスの人かな、と思ってはみたものの
ショスタコーヴィチ!?実に意外と感じたものです

いろいろと言い回されている通り、Shostakovichの創作の柱は
交響曲と弦楽四重奏曲なんでしょうけど、このOp. 87のような
「静かに輝く銀の球」のような音楽がありますね
交響曲の中にも、意外にとても可愛らしい瞬間があります
どのジャンルのどの側面も等しくShostakovichであると…

当Melnikov盤も総演奏時間2時間31分15秒と長大ですが
曲集全体の気分は第1番の前奏曲に集約されているようです
Shostakovich独特の諧謔味溢るる音響も少なくないですが
この第1番の浮揚感と暖かさは何なのでしょう?
Melnikovは、とにかく慌ててつんのめることのない手堅さ
大事に大切に奏でている感じが、もう実によろしい気分です

ハ長調の純真な光の煌めきに
何とも言えないスパイスの音が貼られているようです
あくまでも、ひっそりと…

休日の夜遅く、何とはなしに机の後ろの白い壁を見上げてみる
手元から天井に近づくに従って照明の力は少しずつ和らいで行きます
その辺りの空間に、Shostakovichの音響が浸透して行くような気が…
意識も明瞭、眼もしっかりと開いているにもかかわらず
静かに恍惚とした気分が味わえる瞬間です

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