最近になって、ようやくこの曲の愉しみ方がわかって来ました

straussalpen.jpg
Richard Strauss (1864-1949)
Eine Alpensinfonie op. 64 (1915)
London Symphony Orchestra
Bernard Haitink
LSO Live LSO0689 (2008)

《アルプス交響曲》。まず題名にインパクトがありますよね
特にClassical聴き始めの頃で
大管弦楽の楽曲が好きになり始めのファンならば
私がそうだったということもありますが
おそらくイチコロの名前でしょうね

ただ、ベートーヴェンの交響曲第5番的図式の曲かと言えば
そういうものとは全く違う方向性を感じます
強烈な主題は、全曲のフィナーレで更に力強く…ではない
その延長線上にあるものとして《アルプス》を聴楽すれば
おそらく「がっかり」に繋がるかも知れません
「歓喜!歓喜!」「悲嘆!悲嘆!」そのどちらでもなく
「音楽…自然…」の方にも目を向けてみよう…

私のこれまでの聴楽盤にしても
Karajan (DG), Tielemann (DG), Alber (Coviello)と錚々たるもの
しかし、彼らで曲の魅力を発見出来なかったのも
当時の自分の志向と曲がマッチしていなかったんだろうなぁ
鳴っている音は素晴らしかったと、今は思うのですが
当時は…、わからなかったんですね

何かの勢いにまかせて高揚ではなく
音の世界に遊ぶという感覚が出てきてからは
何故か急速に《アルプス》が身近に感じられます

低音弦に出る剛毅な「山登りの主題」も、勿論良いです
でも、その前「日の出」前の緊張感、これを発見したことが大きい
大作曲家ならば、おそらく総譜のどこに関しても手抜きはないでしょう
時には旋律の陰に隠れている美味な箇所にも耳を傾ける…

R. Straussの旋律線は、よく「爛熟」とか言われてると思いますが
聴楽していると、結構ギザギザしたものも多い気がします
その辺は20世紀の作曲家なんだなと思うんですね
Prokofievなんかとそんなに変わらないと考えるのですが
響きは本当に2人とも違って聴こえる
楽器の組み合わせなんでしょうか…
…また愉しみが増えましたよ

最近この曲で「発聴」(発見の耳版です)した「美味しい楽器」といえば
オルガンでしょうか、特に最後の方の日没の所!
自然の表情が、荒々しさから穏やかさに変化して行くような
あの滋味溢れるコラールに、打たれましたよ

まるで日没が見えるようだ、という描写的なだけでなく
それを眺めながら、上手く表現できないですが自然に対する感激か?
そこまで辿り着いている音響だと思うんです

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