静かな夜、対話   J.S. バッハ

唐突ながら、私は「落語」って未体験なんですが
名人の語り口って、この曲の良い演奏と共通点がある気がします


BachOstertag.jpg
J. S. Bach (1685-1750)
6 Suites for Violoncello Solo
Martin Ostertag (violoncello)
Coviello Classics COV 20708 (2006)

この曲のCD選定は、なかなか悩ましいものがあります
一番重視するポイントは、tempoの安定
興に乗ったのか、伸縮が極端なのは…ぱす
BWV1007の最初の曲が忙しいのも…ぱす

この冒頭のtempoが高速な演奏が多いんですよね…
が、これは自分の記憶の隅にある印象によるものであると
最近になって気づきました
TV番組で、このBWV1007の冒頭を子供が練習している
そんな場面に出くわしましたが
その演奏は、まぁ子供だから当然ながらゆっくりtempo
(一般的な演奏の約2倍弱の緩やかさかも…)
実はこの時の速度が私の記憶に刷り込まれておりました
「このゆっくりtempoでないとね☆」と思っていましたが
ちょっと考えてみればわかること
冒頭をゆっくりやってしまうと、全体が間延びする
自分の速度感覚というのは、本当にアテになりません

まぁ、やっぱ極端な伸び縮みtempoの演奏のみは…ぱす
これで、いろいろな盤が購入候補に昇るようになり
Amazonと国内店舗価格の乖離が激しい今回の盤を捕捉
(塔約\5400、尼約\2000+送料\300)
アートワークの佇まいも私好みなんで、購入の運びに♪

演奏者の解釈に飛び上がらんばかりに驚愕する
これは私が聴楽に最も不要と考える要素であります
その点でこのOstertag (オステルターク) の聴楽は正に快体験
もう本当に淡々と進めています
これは、おそらく技術もそれなりにあるからではないか?
だって素人の私の耳にさえ、音程が微妙な録音ってありますからね
そういう「ギクッ」という瞬間は、特にというか、全く感じませんでした

「絶対必携の永久保存盤」…、これは私の蒐集感覚では
ちょっと余裕がなさ過ぎと感じます。そこで
「CDラックにあっていい。中古屋さんに送り出す理由もない」
こんな所でいいんじゃないかと思います

この曲を堪能する最もよい空間、時間はいつか?
仕事も終わり、夜。明日に備えて横になって本を読んでいる…
(翌日が休日ならばなお可、最高に可)
音量はやや絞り加減で、視覚的な本の情報を味わい
耳はどことなく周囲の音を取り入れている…

そうするとですね
絞った音量による、明瞭と言い切れないCelloの音が
完全には聴き取れない、人間の対話のように聴こえるんです
これが、どこからともなく流れて来る

静かな夜。殆ど外の音も聞こえず、ステレオからはJ.S.Bach
やや弱く「そうだな…、…、うん」「でね、…ほぅ、…、ふふふ…」
内容はわからないけど、暖かく、落ち着いた淡々とした会話が聞こえる
私はそんな豊かな錯覚に捉われるんですね

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