速く重く プロコフィエフ

好きな作曲家のCDは、意外にプレーヤにかからないって
そんな感覚を持っているのは、私だけでしょうか(苦笑)

私の場合は、プロコフィエフが正にそうですね
この人の音楽は、とにかく「音が大きい」「激しい部分が多い」
「聴く側にもかなりの緊張を要求する時が少なくない」という感じでしょうか
一つの作品に関して「落ち着いた雰囲気」の持続するものが少ない気もします

ただ、ネットのCD屋さんなんかでは、この人の名前を検索しない時が少ないです

214702.jpg

Prokofiev (1891-1953)
Symphony No.5 op.100 (1944)
Berliner Philharmoniker
Seiji Ozawa
Deutsche Grammophon 435 029-2 (1990)

この番号のCDは、現在DGからは入手出来ないと思いますが
現在までDG唯一のProkofiev交響曲のまとまった録音ですので
何度も再発売されていて、もちろん廉価になっています
私は、一度中古屋に旅立たせてしまった後で「あ~」と思いまして
Amazon.comのマケプレで再Get!しました

活字ではよく見かける表現ですが、「プロコフィエフの最高傑作」というのがあります
私もほぼ同意ですが、巷の評判は弱々しいと思います
最近みかけた記述では「覚えられる旋律がない」というのがあり、もっともだと感じました
これって「人間が歌って何らかの豊穣感を得るのにコツが要る」ということかなぁ
他の作品を聴いていても、全く持って旋律は器楽的だと思います

ただ、私はProkofievに関しては、もちろん旋律はいいし
それらの下に流れている、またはそれらの繋ぎ目を担う「ハーモニー」と言えばよいのか
そこを愉しむことに開耳してしまったようで
もう「Prokofiev抜き」でClassicalを愉しむことは全く不可能になりました
鼻歌も、旋律の下に来るハープの微妙なパッセージとか
低音を支えるピアノだったりします(笑)

さて、この演奏ですが第1楽章がとにかく傑作と思っていて
後はちょっと…という感じがしないでもありません
特に第4楽章の後ろの方は、丁寧に行き過ぎたかなぁ
ちと不完全燃焼と思うんですけどね。音は大きいんですが…
(もちろん、他のイマイチなCDと較べれば、とんでもなく素晴らしいですけど)

第1楽章は他の録音と較べると、演奏時間が11分台と速い(11:51)
なぜか13~14分台の録音の多い曲の中で既に異彩を放っています
速く重くというBerlinerにして可能な技を、Ozawaが上手く引き出しているような
ぎくしゃくした旋律線と、ハーモニーを同時に浮き出させて
非常に熱く濃厚な雰囲気を持続させているように思います
特にコーダは、ちょっとこれを超える録音の出現にあまり期待できないくらいです

そして、意図的と思われるピアノの音の強調が、もうタマりません
管弦楽の隠し味を前面に押し出すことにより
Prokofievのオーケストレーションの新奇さが感じられますし
Berlinerがしょっちゅう録音している多くの交響曲とは別の路線の録音なのか
そんな趣も見える気がします
全集中の他の交響曲でも、この方針が保たれているのが嬉しいです

近年になって、4つの楽章全てにバランスが行き届いた録音が出ました

204579.jpg

Gurzenich-Orchester Koln
Dimitrji Kitaenko
Phoenix Edition 135 (5-CDset 2007)

第1楽章のテンポはOzawaより2分近く遅いですが
中の緩急で勝負というところでしょうか
一応、CDラックには両横綱が揃い踏みしています

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私自身がここまでClassical音楽にハマるというのも
義務教育の中で聴く鑑賞教材に先にある音楽のどれを聴くか?
そういう点では自分に合ったものに出会えたからだと思いますが

このProkofievの第5番については、私も不思議です
最初は、あれよあれよという間に聴いてしまいました
で、「?今のは何だ」という感じで
それを突き止めるために聴く回数が増えて行き
今に至るという感じです

義務教育を受けてた時に聴いたクラシックとは違うと感じたものです。
大音響が苦手なのに聴けたものの1つでした。

未だに不思議です。
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