キング・オブ・ピアノ協奏曲   ラフマニノフ

こういう曲があるんですから、ピアノというのは幸せな楽器です

RachmaninovHough.png
Rachmaninov (1873-1943)
Piano Concerto No. 2 in C minor Op. 18
Stephen Hough (piano)
Dallas Symphony Orchestra
Andrew Litton
Hyperion CDA 67501/2 (2004)

珍しく過去に書いた投稿を読んでみたのですが
当ブログの3本目の記事で、「自己流3大協奏曲」をネタにしています
今もこの「ラフ2」がキング・オブ・ピアノ協奏曲というのは変わりませんね

この曲の初聴楽は結構遅くて、25才くらいの時でしょうか
Boret/Dutoit盤(Decca)とはっきり記憶していますが
当時は音楽自体の勢いとかに聴楽の醍醐味を感じていまして
あまり印象には残らない曲になっていましたね
(併録のTchaikovskyの1番も同様でした)
協奏曲の愉しみ方がわからなかったのでしょう

協奏曲…独奏楽器1台のために、他の全ての楽器がサポートに回る
意外にも、交響曲や歌劇にもない孤高の演奏形態かも知れない!
んじゃ、これを愉しむにはどうしたら良いのか?

私の場合は、独奏楽器の実演に触れたのが鍵でしたね
ピアノ1台でも大変な轟音がなる時もあるし
「ピーーン」という音1本になる時もある
(弦楽器や管楽器の場合にも、これは共通しています)
1台の楽器の表現力の幅に現実に触れて、考えが変わりました
(室内楽や器楽への愛着への最初の関わりでもありましたね)

それ以降は、何曲ものピアノ協奏曲を聴楽しましたが
この楽器の響きの豊穣さを最も堪能出来るのは
私にはRachmaninovの一連の作品ということになります

このHyperionの録音は、かなり話題になりましたね
一気にPaganini狂詩曲を含む全集で出ましたが
第2番は全体にやや速めのtempoを採用し、特に第1楽章冒頭は…
これは作曲者自演の録音を範としたのでしょうか
(それでも自作自演より10秒ほど遅いです)
Hough(ハフ)自身が書いたブックレット冒頭の文には
tempo設定の理由が書いてあります

これはこれで私は拒否反応は持ちませんでした
速めのtempo設定で浮ついた感じにもなっていないし
ペダルの踏み方は工夫しているのだろうと思うのですが
特に音が軽いという感じも持ちませんでした

それまでに聴楽して来たこの曲の演奏だと、あまりの轟音に
時々ごった煮みたいに聴こえる瞬間が多かったのですが
このHoughの行き方は、その辺がクリアになって
(いやぁもう物凄い超絶技巧なんだろうなぁ)
Rachmaninovの独奏パートの構造がよくわかると思います

おそらく、聴衆は冒頭のtempoに度肝を抜かれたと思いますが
(この録音はライブです)
Houghの「俺はこれで行くぞ」という気迫に対して
聴衆が次第に納得していくように感がられるのですね
皆の耳と目がHoughに釘付けというか
これこそ協奏曲の本当に醍醐味なんでしょうし
演奏者としてもこれ程の恍惚は稀じゃないかと感じますよ

この曲の通例ある姿に疑問を呈し
全曲演奏チクルスを通じて一貫させたHoughは立派だと思いますし
それを発売したHyperionもまた、凄いとしか言いようがありません

演奏終了直後の聴衆のリアクションは凄いです
例の「ジャンジャカジャン!」と出た瞬間
「ウゥゥワァァァーーオウ!」と感嘆が見事に収録されています
私も同じリアクションをしてしまいましたからね。ハハハ

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染さんへ

ピアノの響きの最も美味しい瞬間を聴楽出来ますねぇ

以前、あまりに聴楽し過ぎて遠ざかったこともありましたが
また、耳に入る響きをストレートに楽しもうと思っています
この人が出してくれたら、と思うのを妄想すると…
グリモー再録音、リーズ・ド・ラ・サール
デミジェンコ、エル・バシャ、マルクス・シルマーといったところかな

この曲は好きな曲の一つです。
どんな風に好き?と聞かれると…答えるのが難しいのですが。
聴いて居る時に…身体の奥から湧き上がり突き出て来るモノがある…とだけ言えます。
出来る限り色んな演奏者で聴いてみたいと思います。
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