交響組曲《セミョーン・コトコ》 Op. 81bis  プロコフィエフ

目立たない作品の中に、こうも多様な要素を詰め込んでいることに気づく時
作曲家の仕事というものに圧倒されることがあります


KotkoPRKFV.jpg
Prokofiev (1891-1953)
Symphonic Suite "Semyon Kotko" Op. 81bis
WDR Sinfonieorchester Koln
Michail Jurowski
CPO 999 976-2 (1997)

贔屓の作曲家の作品について、何が愉しいのかって
「イマイチ知られていない作品の聴楽」これが一番です
今回の作品は、歌劇《セミョーン・コトコ》Op. 81から編まれたものですが
当盤の演奏時間は全曲42分!Prokofievの交響組曲中では最大規模でしょう

題名は《セミョーン・カトコ》と書いてある本もあります
まぁ、たとえ私はロシア語の正確な発音が「カトコ」でも
自分が発音した感じが好きな「コトコ」で書きます

歌劇ともども全く有名でない作品なんですが
私は以前、Gergiev盤で歌劇の方を聴楽しましたが
音楽自体は非常に面白いと思ったんですよね、結構実験的な部分もありますし
(冒頭の方で人物の対話が、現代の「ラップ」が一瞬フラッシュバックしました)

Prokofievの歌劇は、役者の感情表現と、管弦楽の活躍に重点があると感じますが
キャッチーな感じの歌の旋律が思い浮かびにくいこともあるので
それがイマイチのウケになっている原因かなぁ
交響組曲が比較的長時間の演奏時間になるのは
歌劇に詰め込んだ要素の多さを考えると、十分に納得できるものです

筋書き自体、お伽噺とは違う現代 (当時) の人間ドラマですから
音楽だけの交響組曲だと、ちと語り足りない部分も感じますねぇ
感覚としては、歌劇の方が交響組曲を上手に要約しているような感じもします
これが他の交響組曲とはちょっと趣を異にする原因の一つかも知れない…

声、台詞を伴う作品の交響組曲化は
バレエが元になっているものとは違う難しさがあるようです

私はまずJarvi盤(Chandos)を初聴楽した後、なかなか聴楽の機会がレアでしたが
Gergiev盤(Philips)で初めて筋書きに触れた後で
聴楽の機会がかなり増えて来た作品です

今回のCPO盤でのJurowskiの指揮は、歌劇の雄大さを上手く捉えていると思います
大きな呼吸で奏される旋律は非常に印象的で
第4曲 The Southern Night のProkofiev風に幅広い弦楽器群
第5曲 Execution 後半の仕掛け満載の疾走感
第8曲 Ours have come での主人公コトコの大ピンチに救出に訪れる仲間たち
おそらく彼らを表現している漫画的なるが故に感動的にカッコいい行進曲等々
目立たず隠れた、しかし膨大な規模の作品です

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