ブージー社のソナタ全集楽譜の校訂者であるドノホー氏の第2弾☆

ProkofievDonohoeVol2.jpg

プロコフィエフ Sergey Prokofiev (1891-1953)
ピアノソナタ第9番ハ長調 作品103 Piano Sonata No.9 in C major Op.103 (1947)
ピーター・ドノホー Peter Donohoe (1953-)
SOMM SOMMCD 256 (2014)

来年は作曲者生誕125周年とは言っておきながら
器楽方面では体系的な録音が寂しい状況です
その中で、貴重なピアノソナタ集の第2弾になりました

ソナタのカップリング盤としては、実に味わい深い内容で
第9、第10 (未完成の断片) の組み合わせってのがまず珍しくかつ渋い
他に、チェロソナタ (あのRaphael Wallfisch氏の独奏)というのが◎
それに、ソナタ第10番の原型であるソナチネ (op.54) も加え
作曲者好きにはタマらない企画ですね
プロコを弾きこなすナイス(古語)なおじさん2人のジャケット
これもなかなかに良い雰囲気ではないですか☆

第1弾 (第1から第5原典版) の録音のトーンはそのまま
どちらかというと、暖色系です
恣意的なテンポの揺らしは皆無ながらも
暖かく安心感のある低音の空気感が、実によろしいです

第9ソナタの演奏テンポが、数字を見た限りでは速い感じがして
(6:44/2:56/6:38/5:13//21:33)
ちょっと心配な気もしたのですが、不思議にも訥々とした
童話的な感じのこの曲の雰囲気は損なわれていないですね

考えてもみたら、チェロソナタだって童話的な趣の曲ですから
「なぜこの組み合わせのCDは今までになかったのか」と思うほど
絶妙なコンビネーションなのでした

第9ソナタは、どことなく「ほっこり」とした曲想ながら
作曲年代はさすがに大戦後のもの
少ない音がぶつかり合う微妙なハーモニーは
ある種の極限の筆致と言ってもいいでしょう☆

第4楽章の最後の最後
どこか落ち着いた気分で、遠くを見渡すような
(《束の間の幻影》op.22が一瞬フラッシュバックする)
おぼろげなパッセージが立ち昇りかけては
暖かみある低音に吸い込まれて行くさまは実に…いい☆

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