雑談「20世紀楽壇への殴り込み」   プロコフィエフ

僅か20分の音楽に驚異の大編成。驚異の大編成音楽は演奏時間僅かに20分
がしかし、指揮者の解釈により、ここまで趣の変わるプロコ音楽も珍しいかも☆

「プロコフィエフ20世紀楽壇へ名乗り、または挑戦状」ともいえる曲の雑談です

KoslerProkofievCompS.jpg

プロフィエフ Sergey Prokofiev (1891-1953)
スキタイ組曲 《アラとロリー》 作品20 Scythian Suite Op.20 (1916)
チェコ・フィルハーモニー管弦楽団 Czech Philharmonic Orchestra
ズデニェク・コシュラー Zdenek Kosler (1928-1995)
スプラフォン Supraphon SU 4093-2 (1973)

チェコフィルのプロコフィエフというのは、意外な気もしますが
もともと共産主義国どうしですから、別に不思議もないのですね
スプラフォンにしても、管弦楽とそれ以外、特にジャンルは関係なく
有名曲に偏るとは思いますが、録音も少なくないと思います

今回の交響曲全集はリマスターされ、渋めのBoxセットとして再発売となり
私としては、今所持している装置でどんな音がするのか興味があり
手始めに「おまけ」であるスキタイ組曲から聴楽してみました

一連の交響曲は、1976年から82年と、比較的長期に渡って
収録されておりますが、組曲のみ73年と
元々全集の企画とも別のものだったのかも知れませんね
音は、リマスターされてはいますが、さすがに古い感じがします
でもって今回の聴楽で興味を持ったのは、その演奏時間です

今までに印象に残った録音は、下記の6種
(6:46/2:57/6:02/5:11//20:56) アンセルメ、スイスロマンド (1966)
(7:23/3:12/7:03/5:36//23:14) コシュラー、チェコ (1973)
(5:37/3:08/6:13/5:30//20:28) アバド、シカゴ (1977)
(6:18/2:42/5:25/5:29//19:54) プレヴィン、ロサンゼルス (1986)
(6:07/3:06/5:21/5:04//19:35) ヤルヴィ、スコティッシュ (1988)
(6:22/2:57/5:43/5:11//20:13) ラトル、バーミンガム (1992)

20分前後の演奏時間が標準的なこの曲にして
指揮者の解釈によっては、かなり演奏時間が違って来ますね
最速と最遅の時間差は3:39と、楽章一つ分近くある

特に第1楽章は、絢爛そのものの冒頭と中盤以降
指揮者の描き分けによって、非常に大きな差が生じています
今回のコシュラー盤は、唯一の7分台で
フルートが怪しげに夜気を漂う様が強調されていて
このテンポだと、今まで聴こえなかった低音の音型や
最後に管が沈黙した後の、やはり低音弦の音塊がリアルです

この怪しげな空気の創出は、テンポが影響しているかと思うと
そうではない気もしますね
最速のアバド盤は、淡々と進める感じなのですが
フルートの「孤立」して佇む雰囲気がよく出ていて
音楽の孕む異様さを、やはり描き出せていると感じます

第2楽章に関しては、音楽が図抜けて特徴的なこともあり
特にこの盤だからという特徴を見だしにくいですが
プレヴィン盤の2:42というのだけは、ちょっと凄い展開ですね
もう最初からして早回し感が強烈と記憶していますが
個人的には、もっと重量感のある方が好みです

コシュラー盤は、第1楽章もさることながら
第3楽章の演奏時間が、他のどれよりもゆっくりしています
両楽章の核心的な要素である「静謐」を前面に押し出す意図でしょうか…

第4楽章は、何と言ってもクライマックスに来る「日の出」の箇所!
アンセルメ盤は、4分の6拍子のリズムがかなり明瞭ですが
バレエ・リュッスの指揮者だった彼は
(本作は元々バレエとして作曲され、ボツの後組曲に改変された)
やはりダンサーの動きが念頭にあったのかも知れませんね

ラトル盤は、最後の最後のみ、改変?でしょうか
ティンパニを入れていますね。最初驚きましたけども
他にはこういう演奏は聴楽したことがなく
超自然的な場面に、これはちょっと…という感があります

ヤルヴィはこのあたりがどこか漫画的というか、テンポが速く
少しずつ朝日が昇る神秘というよりも
地平線から太陽が「ポンッ」と飛び出して来るような気が…エヘヘ

しかし私は、ここはやはり日の出の神秘的な空気感を
拍子感を外して演出して貰いたい気がします
この辺りは、さすがにアバドの狙いは胸のすく感じを与えてくれます

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