昭和12年、大管弦楽 from Japan   早坂文雄

私にとっては、最も印象に残る日本の作曲家です

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早坂文雄 Fumio Hayasaka (1914-1955)
古代の舞曲 Danse Antique (1937)
新交響楽団 The New Symphony Orchestra
芥川也寸志 Yasushi Akutagawa (1925-1989)
フォンテック Fontec FOCD 9081 (1979)
(未開封中古:2013年12月、ディスクユニオン御茶ノ水にて購入)

黒沢明の映画につけた音楽の方で有名な人です
オリジナル作品にも凄い曲があることに
もっと注目されていいと思いますが
来年が生誕100年なので期待してもいます

FumioHayasaPT.jpg
早坂文雄 (1914-1955)

《古代の舞曲》は、早坂氏の出世作で、作曲当時23才!
まだ未聴なのですが、実は17才の時に既に
《2つの讃歌への前奏曲》という作品が
NHKのコンテストに入選していたという早熟の人でした
この若さで頭角を現して来て、後に映画音楽でも立身
僅か41才で肺病のための早逝が実に惜しい…

今回の《古代の舞曲》は
極東の靄の中から突如として鮮烈に出現した音楽として
当時聴楽した人にとっても衝撃的だったでしょうね
管弦楽は多数の打楽器を含む大編成で、その尖鋭な響きは
プロコフィエフの《アラとロリー》(スキタイ組曲)を一瞬思い出します
(プロコ25才の時の出世作だった)

ただバーバリズム一点張りではなく、日本の伝統楽器を全く使わずに
もう日本式(古代or平安調とでもいうのか)としか言いようのない
異様かつ戦慄するくらい美しいハーモニーが散りばめられています
長調短調の概念とは異なる合奏音の連続する弱→強音で緊張感を高め
初めて出る弦の息の長い強奏される旋律は
どこか古代の貴人の行列を、見たこともないのに想像しようとする
そんなインパクトがありますねぇ。厳かな小太鼓の伴奏が実に効く☆
初聴楽は1989年頃でしたが、私のいままでの聴楽体験の内でも
10本指に入る強力かつ夢のような旋律です

前半は、弱音と強音の対比が非常に印象的で
雅楽の合奏を、早川氏が20世紀の分厚い管弦楽を用いて
自由な幻想を描く、いやもう実に素晴らしい瞬間ですよ

後半は、リズムの変化が興奮を呼ぶ新たな舞曲ですが
ストラヴィンスキーのような極端な変拍子ではなく
小気味よく盛り上げるタンバリンと小太鼓を伴い
行進曲の趣もありますね

僅か13分の演奏時間の間に
幽玄から怒涛の大音響までが自由に配置されている
そんな音楽が、昭和12年に、しかも作曲が日本人とは!
今まで聴楽した音源は2種類ですが
芥川氏がアマチュアの新交響楽団を指揮したこの盤は
(少し前に、《惑星》の実演を聴楽したことがあります)
日本的な時間の推移の感覚とか
頻出する絶妙の「タメ」によって、非常に強く印象に残る録音です

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