少し前に第10交響曲のことを書きまして
間髪いれずに今回の第6番をと思っていました
第1~第3楽章まで聴了し、充実した気分で第4楽章というところで

開始直後から断続的な音飛びで残念ながら、全曲聴楽を断念
CD表面を光にかざしてみて判明したのですが
何か刷毛で触れたような感じで記録面が薄く剥離しているようです

中古盤の記録面のキズに関しては、光を当ててみて
角度によってキズそのものが肉眼で確認できなければ
大丈夫という経験則がありましたが、これはどうしようもないですね
次からは光にかざした方がいいな…

1年前ながら、中古店での購入でしたので
レシートがあればもしかしたら返金が可能かとも思いましたが
さすがにそんなに前のものは保管してありませんでした(苦笑)
(中古盤は買ったらすぐに聴楽するに限るなぁと自戒)
ま、中古盤蒐集ではありがちなことです

DGのシノーポリ盤は、このマーラーが唯一の廉価BOXセット化で
(Collectors Edition。発売後12年経過しても結構高価)
思い切って乗り換えました


SinopoliMahlerCollectors.jpg

マーラー Gustav Mahler (1860-1911)
交響曲第6番イ短調 Symphony No. 6 in A minor (1906)
フィルハーモニア管弦楽団 Philharmonia Orchestra
ジュゼッペ・シノーポリ Giuseppe Sinopoli (1946-2001)
ドイツ・グラモフォン Deutsche Grammophon 471 451-2 (15CDs 1986)
(新品:2013年10月、タワーレコード新宿にて購入)

この盤の特徴は、まずその演奏時間(25:10/13:40/19:53/34:29//93:12)
特に第3、第4楽章が長大なことから
とにかく集中していないと途中で寝てしまうなと用心しての聴楽開始です
各種ブログやHPでの記述の印象では「かなりいじくった演奏」ですが
私は特にそうは思いませんでした

確かに、主題開始直前をリタルダンド気味にしたり
あるフレーズの先端を心持ち伸ばしたりすることはわかりましたが
速めのテンポであるならば問題になったと思うものの
この録音の重厚なテンポの上ならば、時にハッとしたりして
「なかなかやる味付けだな」と、むしろそう感じます
シノーポリの気合の唸りもふんだんに入っていますよ

ということで、この演出で聴楽する第1楽章の第2主題はもう最高です
マーラーの書いた旋律の内でも最も印象的なものの一つでしょう
これでもかと思うくらい錯綜とした音響の中で唯一伸びて行く旋律!
途中で行進曲調になるアイディアも感激してしまいますね

第3楽章のテンポも、演奏時間の上では衝撃的ですらありますが
開始直後の旋律が乗る超自然的なハーモニーに浸れて嬉しい気分です
弦からホルンに主題が渡される箇所での時間の進行の幽玄さ!
(私はやはり第3楽章にこのAndanteが来る演奏が好きです)
調性こそ長調の上に存在するものの、個人的には
第4楽章を欠いても、前にある3つの楽章で
マーラーの言わんことはほぼ達成されているように思えます

第4楽章は、その嵐のような大音響に気が行きがちですが
哀しみの表現として最も印象的だったのは
時折現れるやや平静な箇所での「ベル」です
低音弦、低音のチェレスタを用いて、どこか割り切れない「雑念」が淀む中
遠くから、しかしちゃんと認識可能な仄暗い鐘の響き!
あれを耳にして、もうカタストロフィへの流れが止められなくなっている
どこか表現しようのない哀しみと寂しさの大気がこの楽章を支配しています

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