奏楽する楽員達の音のドキュメンタリー   R・シュトラウス

邦題が仮に《英雄の生活》とか《英雄の生き様》とかだったら…ゲゲッ
ちと恐ろしい感じもします~☆
英訳題名を見て思うのは、英語というのは本当に「素材」なんだなということ
それを素にして種々の装飾を愉しむのが人間の務めということなんですね


ThilemannHeldenleben.jpg

リヒャルト・シュトラウス Richard Strauss (1864-1949)
大管弦楽のための交響詩《英雄の生涯》作品40
Ein Heldenleben (Hero's Life) Op.40, Tone Poem for Large Orchestra (1899)
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団 Wiener Philharmoniker
クリスティアン・ティーレマン (指揮) Christian Thielemann (1959-)
ドイツ・グラモフォン Deutsche Grammophon 474 192-2 (2002)
(中古:2013年4月、ディスクユニオン吉祥寺にて購入)

この曲を初めて聴楽したのは、NHK教育の日曜夜の番組だったかな
もう30年以上前というのは確実で、スウィトナー(!)指揮NHK交響楽団
《英雄の戦場》における打楽器セクションの奮闘を鮮明に記憶しています
(あぁ、俺も中に入って小太鼓叩きたい、と思ったものです)

おそらくは、CD時代に入って以降、私の最も聴楽機会の多い作品でしょう
「自身を英雄と見立てちゃってもう」等、いろいろと言われていますが
(シュトラウス自身は何のコメントもしていないらしい)
私なんかは、聴楽しながら完全に英雄になり切ってますよ(笑)
聴楽の度にガッツポーズしたくなる稀有な作品です、エヘヘ
とにかく私は「スゲ~」嬉しくて仕方ないんですな
精神性とかはこの際どうでも良くなるということで…

数種類の盤に感動を受け続け、でもって登場したのが今回の盤
各指揮者のアプローチ手段の違いと、オーケストラの大奮闘
これが大いなる楽しみの一つなのですが
まずはライブということで、ティーレマンの棒をガイドにして
ここぞとばかりに思い切り強力な奏楽に邁進する楽団員のパフォーマンス
このことが非常によく伝わって来る録音です

この盤が初出の頃の日本語で書かれた評では
たしか「全体の仕上がりが今一つで」というのがあり
これが支配的な論調とすら感じられたのですが
仕上がりって一体何なんだい?と思ったものです
(ライブなのになぁ)
評価したい人はすればいいが
浸りたい人(私とか)もいるのも忘れないで欲しいな…
でも、実際はそんな論調に全く関係なく楽しんでいる私なのでした

まず曲冒頭の弦の低音が、演奏の動作に伴うノイズを含み
(グオオォォオオォォ~という感じ)
木管楽器群は、息の吹き込み又はタンギングなのか
とにかく「音を鳴らしているのは人間なのである」と体感出来ます
《英雄の戦場》での大太鼓は、腹に響く重低音というよりは
「打撃!打撃!また打撃!」というシンプルでありながら
どこか人間の意識に潜む快感を引きだしてくれる気もする

そういう生々しいまでの演奏活動または動作というか
それらの集合体であるオーケストラが
巨体を揺さぶりつつ進行させる音楽!

会場全体ではなく、舞台の上の空気の動きを上手く捉えていますね
楽器を構えて「今から来るよ来るよ~」という微妙な流れ
奏楽しつつ、足を擦って移動させるような音
(ゴソゴソ、という音がリアルだ)
小太鼓とか「もうちと鮮明に」と思わなくもないのですが
細部よりもむしろ「熱さ」が47分04秒持続して行く
音は当然として、楽員達の表情まで想像出来る
それを知らせるためのドキュメンタリーなんだと思います

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