思い切り美しく、かつ戦闘的に…   プロコフィエフ

オールプロコかつオールヴァイオリンの嬉しいアルバムの登場です

SteinbacherProkofiev.jpg

プロコフィエフ Sergey Prokofiev (1891-1953)
ヴァイオリン協奏曲第1番ニ長調作品19 Violin Concert No. 1 in D major Op. 19 (1921)
アラベラ・シュタインバッハー (ヴァイオリン) Arabella Steinbacher (1981-)
ヴァシリー・ペトレンコ (指揮) Vasily Petrenko (1976-)
ロシア・ナショナル管弦楽団 Russian National Orchestra
ペンタトーン・クラシクス Pentatone Classics PTC 5186 395 (2012)
(新品:2013年3月、MDTにて購入)

CDのコンプリート蒐集を目指すつもりの、アラベラさん待望のプロコフィエフ☆
この録音製作の難しい昨今、プロコのヴァイオリン協奏曲を録音できるような
そんな人も少なくなりましたからね

現在所持盤の3者の演奏時間比較です
(9:57/3:45/8:56//22:38) ヴェンゲーロフ (Teldec, 1994)
(9:24/3:52/8:16//21:32) シャハム (DG, 1995)
(10:22/3:59/9:09//23:20) シュタインバッハー (Pentatone, 2012)

アラベラさんは時間的には一番長い感じで
記憶でも、23分台は今までになかったものです
第1楽章の第1主題や、第3楽章などは、本当に優美な瞬間が聴こえますが
この繊細な美しい弦の歌を、2012年の録音は実に見事に捉えていますね

しかし、プロコフィエフの作曲は、既に20世紀に入り20年
音楽史上の先輩達が残した弦の美に何かを加味しなければ生き残れない
おそらく初演当時、「プロコフィエフのことだから」と
どこか身構えていた聴衆でさえ、思わずのけぞるような
先達に対する挑戦ともいえる、奇抜かつ戦闘的なパッセージが炸裂する

種々の解説本ですと、この奇抜な部分を強調しているように思えます
それが可能なのも、プロコフィエフ流ではありますが
夢見るような旋律あってこそというものでしょう
アラベラさんは美しく歌う一方、第2楽章のギザギザ切り込む行進曲の箇所では
思い切り乱暴な、とはいえヴァイオリンの本来持つ音の一つと思えるような
荒々しい音を、聴楽子に納得できるような形で聴かせていると思います

数枚の盤を聴楽していて思ったことですが
この人は、端正さを曲全体に均等に行き渡らせるタイプとは違う気がします
この点、同世代のヒラリー・ハーン Hilary Hahn (1979-)とは正反対な気がする
じゃあデフォルメが特徴なのかと言うと、またそれも違うような…

「ここは聴かせ所なのよ☆」という所で、突如音が「凛」とし出す瞬間を感じます
(弦に弓をあてるパワーを頻繁に調節しているのか?)
ただ、それらの瞬間が、その周囲から浮いたりすることは、全くないですね
(ペトレンコとナショナル管の巧みなサポートには思わず唸ってしまう!)
同じ曲の中でも、かなりスタイルを変化させつつ
正にそこら辺が下品には向かわない、と言えばいいのでしょうかね☆

蛇足ながら、彼女のHPのVitaの項目に入ると(2013年3月25日現在)
4才の時のパフォーマンス(おさらい会か?)動画が見られます
曲はヴィヴァルディのコンチェルト
小さいのにきちんの背筋を伸ばして弾く姿が印象的です
途中では、思わず「頑張れ~」と声援したくなるような感じで
なかなかに面白いクリップです

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

quietplace

Author:quietplace
聴楽記へようこそ!
関心事を書きちらしています。

FC2カウンター
ブログランキング
以下のランキングに参加中です

にほんブログ村 クラシックブログ クラシック音楽鑑賞へ
日本ブログ村 PVランキング
よくわかりませんが、取り敢えず装着してみました。
最新記事
カテゴリ
最新コメント
ブロとも

染のブログ
月別アーカイブ
検索フォーム
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

RSSリンクの表示
QRコード
QR