怪作ではあるかも知れませんが、駄作ではないですね
私も200年前の聴衆と同じくエキサイトさせて貰いましたから!


KarajanBeethovenWellington.jpg

ベートーヴェン Ludwig van Beethoven (1770-1827)
ウェリントンの勝利またはヴィットリアの会戦《戦争交響曲》作品91 (1813)
Wellington's Victory, or The Battle of Vitoria "Battle Symphony" Op. 91
ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団 Berliner Philharmoniker
ヘルベルト・フォン・カラヤン Herbert von Karajan (1908-1989)
ドイツ・グラモフォン Deutsche Grammophon 419 624-2 (1969)
(中古:2013年3月ディスクユニオン新宿にて購入)

私のClassical聴楽趣味の草創期から知っていた曲なのに
初の聴楽は、つい先ほどのことでした
日本語の活字では随分とまた叩かれていた曲だと思いますが
一聴…、「おもしろいじゃないか~☆」なんです
人が命を懸けた戦闘に対して何を言う!
と思われて当然なんですが、ここは音楽についてのみ書きます

意外にも曲は小太鼓のソロで始まります
まだこの曲の初演当時は小太鼓ってオーケストラの
楽器というよりは、軍楽隊のものだったんでしょうね
(管弦楽初の小太鼓はリストの《前奏曲》と思い込んでいた)

対戦国であるイギリスとフランスの音楽が
口上のように行きかうと、戦闘に入るのですが
当CDでは、大砲や小銃の音が「これでもか!」と
思うくらい、音楽に割って入るのですが
(当然、録音したものをリミックスしていると思いますが)
音楽の方が背景になる程です
効果音の名に恥じず
この録音の非常に印象的な箇所の一つになります

実際にベートーヴェンの楽譜の指定でも
「可能な限りたくさんの小銃」とあります
ヘッドフォンでの聴楽でしたが
これが左右に明瞭に分かれて聴こえて来る様は
何か非常に不思議な体験でしたね

パッセージ自体は、特に陳腐とは思いませんでしたよ
ベートーヴェンクラスの人が書けば
これくらいにはなるという感じの「プロ仕様」と感じます
初演当時の評判はかなり好調だったようで
私も当時の聴衆だったら、手放しに賞賛ですよこれは!

瞬間的には、かなり後年のプロコフィエフのカンタータ
《アレクサンドル・ネフスキー》の《氷上の戦闘》を想起させるものがあり
盛り上げ方とか、聴楽していて「おぉ~☆」と唸ってしまいますよ

後から書く形になりましたが、曲は2部構成で
第1部の「戦闘」の後は、「勝利の交響曲」となり
ベートーヴェン得意の「タッタター、タッタター!」の音楽ですね
小規模ながらも、イギリス国歌の変奏曲的な構造もあり
「軽く仕上げてみたけど、変奏曲の基本ぜよ」と言われているような
そんな気もして来ます

個人的には、カラヤン&ベルリンの「無駄に凄い」は言い過ぎだな~
かなりカチッと凄い演奏を浴びて、ちょっとというか、かなり嬉しいかも☆
曲の存在を知って約35年後の聴楽となりましたが
私は、ベートーヴェンの意外な作品とはちっとも思いませんね
これは紛れもなく彼の作品ですよ
こんなハッスルした演奏を聴楽させてもらって
ヘルベルト翁にも感謝しています

コメント 0

新着記事一覧