1989年頃の彼の日本国内での盤評価は、何か微妙というか
レビューしている人の耳を混乱させていた印象がありますが
私としては、彼のスタイルは大歓迎だったと記憶しています


SinopoliWagnerMeister.jpg

ワーグナー Richard Wagner (1813-1883)
ニュルンベルクのマイスタージンガー 第1幕への前奏曲
"The Mastersingers of Nuremberg", Prelude to Act I
ニューヨーク・フィルハーモニック New York Philharmonic
ジュゼッペ・シノーポリ Giuseppe Sinopoli (1946-2001)
ドイツ・グラモフォン Deutsche Grammophon 419 169-2 (1985)
(中古:2012年11月、ディスクユニオン神保町にて購入)

この盤は、おそらく私が初めて所持したシノーポリのCDだと思います
1989年、社会人1年目の私は、休日前夜の仕事の後
CD店に寄って適当に1枚購入して帰るのが大きな楽しみでした
当時は輸入CDでも1枚2300円前後でしたから
1枚を大事に次の週末前夜にまた出かけるまでは
結構聴き入っていた記憶があります
1枚のCDをじっくりと聴楽していた最後の頃でしょうか(苦笑)

それまで私はワーグナーには全く無縁だったのですが
職場で偶然耳にした今回の曲の豪壮な気分にインパクトを受けました
私の本格的な聴楽遍歴は近現代の作曲家から始まりましたから
大管弦楽がドドーンと豊穣に鳴らす音楽の洗礼を受けたというところかな

職場で耳にした演奏の詳細までは気がいかなかったのですが
この悠然とした進行を考えると、ゆっくりテンポの演奏がいいかもと
(この曲は、意外とテンポの速い演奏が少なくない)
いろいろな雑誌などで、演奏時間と、録音年代の新しいものということで
白羽の矢が立ったのがこの演奏だったと思います

まぁもっとも、私は未だにワーグナーの楽劇は未聴楽です
これから先も、聴楽機会を作るかどうかはちと微妙なんですが
でも、この前奏曲の音楽の奔流に対しては
初めて耳にした時から、何か特別な感覚が持続していますねぇ

当時は、一緒に収録されているジークフリート牧歌 Siegfried-Idyll
これは理解できなかったのですが
今回は、耳の肥え方も聴体験も一応積んでいますので
何か起こればと思っています

今回、実に23年振りの中古としての復活ですが
やはり、嬉しくなってしまうんですよ
1985年10月の録音ということは、シノーポリはまだ39才
じっくりと、巨大な演奏を進行させていますが
この「迷いなく鳴らす」姿勢というか雰囲気
これが彼が今も人気のある秘密の一つじゃないですかね

美しいか?流麗か?繊細か?重厚か?
そのどれでもなく、どれでもある。何と不可思議なことでしょうか☆
音はシンプルに堂々と鳴っているけれども
それでも、一つの言葉で表現可能な簡潔さではないのだろうなぁ…

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