音楽のある空間   リスト

私のロ短調ソナタ体験に、また1枚強力盤が登壇しました

VogtLiszt.jpg

リスト Franz Liszt (1811-1886)
ピアノソナタ ロ短調 Piano Sonata in B minor S178
ラルス・フォークト Lars Vogt (1970-)
ベルリン・クラシクス Berlin Classics 0300064BC (2010)

フォークトの演奏を聴楽するのは初めてですが
強く打鍵する所は、本当に強力に聴こえます
ただ、そこには複雑なものが潜んでいるような気がする
鋼線を振動させるには、鍵盤を押している動作がなければ成立しない
そんな単純なことを改めて気づかされるというか…

最初こそ強い音が印象に残りますが
最強音から最弱音までのグラデーションが、何と言うのか
かなり繊細に分割されているという気がしますし
分割の境界線は、これまた微妙に溶け合っています

ジャケットの写真も、何とも微妙な自然の色調の中に佇む奏者のものです
より明白なものなど自然の中には存在せず
実に微妙かつ精妙な色の諧調の中に在るのだ、とでも言わんばかり…

楽曲を自分のものとして自在にコントロールするという感じとも違うかな
このソナタを特に劇的な進行をさせる奏者の人は多いと思いますが
この劇的という感じを取り去った、そんな気分にさせるというのか…
楽譜上で次々と展開される瞬間を純粋に音に置き換える作業を
タッチの極限までの繊細さをもって演出するとでもいうのかなぁ

ここまで根を詰めてピアノを演奏をした場合に
楽器からたなびく全ての音が消えた無音の瞬間も強く意識されるのです
「音が鳴っていない瞬間もまた心地の良いものだ」
と日頃読んだり聞かされたりしても、なかなか実感は難しいでしょうね
でもねぇ、このことを実際に意識せざるを得ませんでしたよ

私は基本的には楽器から発している音を無意識に追っていたのでしょうが
珍しく、その楽器を鳴らしている空間のことも脳裡に留めていたのかな…

ただ今私のCD棚に鎮座している盤は3種類
フランソワ・フレデリック・ギイ Farncois-Frederic Guy (1969-)
Zig-Zag Territoires ZZT110301 (2010, 31:10)
ポール・ルイス Paul Lewis (1973-)
Harmonia Mundi France HMC 901845 (2003, 30:10)
ラルス・フォークト Lars Vogt (1970-)
Berlin Classics 0300064BC (2010, 31:05)
この3人は、全く違う佇まいの演奏を繰り広げているのか、それは否でしょう
しかし、似ているという陳腐な表現を使うのは避けたいんですね


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