「2時間サスペンス」的開始 シューベルト

全く初めての聴楽にもかかわらず
あれよあれよと言う間に曲の終わりまで連れて行かれてしまった…
このような曲が、皆さんにもあると思うのです
そんな体験が多くある方が良いに決まっています

arpeggione.jpg

Schubert (1797-1828)
'Arpeggione' Sonata D.821 in A minor for Cello and Piano (1824)
Rumi Itoh (piano)
Michal Kanka (cello)
Praga Digitals HMCD 90 (2002)

この「アルペジョーネ・ソナタ」という名称は
Classical音楽に関わり始めた頃くらいから視界の隅にありました
「自分もやがて好々爺になり、そのような曲を聴くことに…」
「次第に枯れた方に嗜好が向かうのか…」
何やらどこか痒くなって来るような懐かしいような発想なんですがね

中学2年生の頃、初めて購入した《レコード藝術》誌(定価620円)の表紙は
今もまだ聴楽体験のないWilhelm Backhausのイラスト
確か1979年の6月号だったと思うのですが…。蛇足ながらは今は立読みです(苦笑)

その巨匠のイラストを見て、当時の自分は何を思ったか…
本文記事の中身はわからなくても、レコード会社の広告を見て昂奮しつつも
「そのうち巨匠の芸術に触れ、芳醇な時間を過ごすのかなぁ」と夢想はしましたが
不惑を迎えても、そんな高尚な気分とはかなり距離のある私なのでした。エヘヘ

30才を過ぎて、多少は酒量の落ちる頃
大管弦楽から、室内楽や器楽へ志向のシフトする時期がありました
Arpeggioneは、そのような旬に聴楽の機会を得た曲でもあります

「果たして自分は、わずか楽器2つの世界を聴楽なんて出来るのだろうか?」
「そんなCD買って損するようなもんじゃないのか?」
当時所持していたVictorの「システムコンポ」を前にして、緊張の一瞬が…(大袈裟)

しかしSchubertは親切でした
無理のない節回しに連れられて、どんどん流麗に曲が進みます
この曲には、区切りで楔を打ち込むような強烈なアクセントがないんですよね
あったとしても、強烈という言葉を当てはめることは不可能です
Celloの曲としては、かなり高域の音を使っていると思うのですが
この高い音を無理に出しているような演奏はイタダケナイですね
「お前、曲芸じゃないんだからよぉ」と、聴楽即中古屋さん行きのCDもありました

私ではないのですが、これを初めて聴楽した私の知人は
「2時間サスペンスの始まりのところの音楽みたいだ」と言いまして
大笑いしたことがありますが、正にその通りだと思います
最初のピアノの導入が、影のある犯人の横顔のシーンと被るなぁ
ちと独白風のあのピアノ、もう堪りませんね

このように非常に心地良いテンポで、アッと言う間に聴楽させられてしまいまして
「!一体どういう曲だったんだ」ともう一度聴く…
いい音楽って、そんなものなんだろうな、と感じる時でした
例え「2時間ドラマみたいだ」なんて言っても
たぶんフランツ兄貴は苦笑いをしながら許してくれると思うんですね

ちなみに予備知識なく聴いて、いつの間にか最後まで辿り着いた曲としては
マーラーの交響曲第1番、プロコフィエフの交響曲第5、第7番があります

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

quietplace

Author:quietplace
聴楽記へようこそ!
関心事を書きちらしています。

FC2カウンター
ブログランキング
以下のランキングに参加中です

にほんブログ村 クラシックブログ クラシック音楽鑑賞へ
日本ブログ村 PVランキング
よくわかりませんが、取り敢えず装着してみました。
最新記事
カテゴリ
最新コメント
ブロとも

染のブログ
月別アーカイブ
検索フォーム
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

RSSリンクの表示
QRコード
QR