音楽史上では、彼の生まれた辺りから、また賑やかになって来ますね
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メンデルスゾーン (Felix Mendelssohn Bartholdy 1809-1847)
交響曲全集、序曲集 5 Symphonien, Ouverturen
ロンドン交響楽団 London Symphony Orchestra
クラウディオ・アバド Claudio Abbado (1933-)
ドイツ・グラモフォン Deutsche Grammophon 415 353-2 (1984)

ここ数か月は、80~90年代のDGのお仕事にのめり込んでおります
しかし、メンデルスゾーンの管弦楽作品は、殆ど初聴楽
まとまった休日が取れましたので、2日かけて盤4枚を制覇!

意外なことに、近年実演や盤で見かけない曲も初聴!
序曲《フィンガルの洞窟》 op. 26 は、私が小中学生の頃
1980年くらいまでは、本を読むと必ず彼の代表作として載っていました
20代の若い人なら、もしかして未聴楽の人も結構多いかも
でもって、ふとボロディン (Alexander Borodin 1833-1887)を思い出します
交響詩《中央アジアの平原にて》も、最近はあまり知名度が高くないのかも

さて、《フィンガルの洞窟》ですが、何とも優美な音が耳に届くなぁ…
Abbadoが指揮しているのがLSOと知らなければ
どこか別の楽団が鳴らしているのかとさえ思いがちになります
それくらい、LSOは近現代作品を鳴らすオーケストラという印象があるかな
ただ、描写的なだけではない、特別な感情が音に込められているような
演奏時間 (10分22秒)としては、巨大な何かを感じさせてくれます

音楽史超大物列伝を考えると
Mendelssohn は、Schubert (シューベルト 1797-1828) や
ベルリオーズ (Hector Berlioz 1803-1869)の次くらいに来るのかな
この辺りから、また聴楽感も変化しますね
とにかくもう響きが未来に手を掛けられている感じがします
メンデルスゾーンの交響曲は、ベートーヴェンの没後数年にして
その殆どが出揃っています。このこと自体驚異的なことなんですが…

私は巷でよく耳にする「優美、軽快 (軽い)」という情報しか聴楽前にはなく
(Abbado の指揮は非常に風通しのよい音の流れを保持しているようです)
「そんなもんかな、まぁ聴楽してみよう」という気持ちでいたのですが
発される音自体、諸先輩のものより研ぎ澄まされた感じがします
これは、先達の音がぼやけているのではなく
メンデルスゾーンの音が時代の流れによって鋭さを増しているというか
そんな風に感じています

ただ、ソナタ・アレグロに特に重心が割かれていた時代なのか
時間を止めたような「永遠に終わって欲しくないような」アダージョの登場には
まだ数十年の助走が必要な時期だったというのも感じる…

交響曲5曲も、サワリをちょっと知っていた以外全曲が初聴楽
一番大変なんじゃ、と思っていた第2番《讃歌》(演奏時間74分)が意外に楽しめたかな
これはもうベートーヴェンの第9を超越しようとした気概が感じられます
5曲に共通しているのは、実際に初演が為された年よりも
40~50年くらい後の作品という印象をちょっと持ったことです
ベートーヴェン存命中の空気を吸っていて
しかもそれを乗り越える才能と根性があったということでしょうねぇ

スリップケースの絵も、「何かが始まる少し前」というか
そんな静かな期待を感じさせる気がします

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