音楽史に向かって第1球、投げました! ベートーヴェン

Beethovenの交響曲全集、何か懐かしい響きがします
LP1枚購入するのも厳選に厳選を重ね、極力廉価盤で…30年位前のこと
当時中学生だった私の財力では認識不可能な価格で販売されていた「全集」

大体、LPだと6枚組ですから、当時は月に1枚やっと購入可能な状況を考慮すると
達成までに最短で半年。脇目も振らずに集めるには、他の作曲家も気になる
1枚ずつという確実ながら時間のかかる作戦で
果たして己の調子が維持できるのか?体調崩すんじゃないのか?
最後の1枚を購入する前日に交通事故に遭ってしまうのではないか?
なんて低レベルな妄想が脳内に渦巻いて、到底無理な事業と諦めるたのでした

少しの時間が過ぎて後…
「社会人になる」これは「全集」を購入可能になることを意味しました(大袈裟)
それは聴楽時間の減少も意味するものでしたが…
初めて購入したBeethovenの全集はKarajan, Berlinerでした(80's)

社会の一員になることは、今書いた通り良いことがありますが
聴楽中に眠ってしまい、第4楽章の途中で目覚めて苦い満足感を得るとか
(「おお友よ、こんな聴楽ではなく!」とか。「俺の時間を返せ~」みたいな)
なかなかに一筋縄で行かないこれからの人生を想ったのでした

更に社会の歯車となり数年、全集購入もそれほど人生の一大事ではなくなり
Abbado盤の登場となりましたが、社会人は年数を経るほど忙しくなって行く
このことを忘れていました。全曲聴いたこともよく覚えていない…(苦笑)

力任せに盤数を稼ぐような怒涛の購入期を数年前に卒業し
「音を愉しむこと、これだね」なんて思う今日この頃
やって来たのは次の全集です


beethovenhatink.jpg
Beethoven (1770-1827)
Symphony No 1 in C major Op 21 (1799-1800)
London Symphony Orchestra
Bernard Haytink
LSO Live LSO 0590 (2006)

余談ですがこのセットは、国内店舗では約12000円もする高価なもので
Amazon.comでも90ドルくらいはしていますが
なぜかHMV.comでは6000円台で、この違いは一体!
更に私はAmazon.UKで送料込みで3513円でした
油断ならない時代になったものです

で、交響曲第1番ですが、恥ずかしい程に力の籠った曲です
曲全体に推進力と強烈なアクセントがばら撒かれていますし
特に第3楽章なんかは、聴いていて逃げ出したくなったお客さんもいたのでは?
今聴くと、パッセージのいくつかは「芝居ががったクサさ」があり
薄く顔を赤らめてしまうような瞬間もありますが、それが微笑ましいのかな

第1楽章の第2主題まで来ると「おい待て待て慌てるな」なんて
ピコピコハンマーで若きLudwigの頭を叩きたくなってしまうくらいでして

明るいだけとは違う、何かを前に押し出そうとする力溢れる曲です
朗らかさよりは、攻撃的な気合の入った表情を持っているというか…
かなりのスピードで散歩、てか競歩に近いのではないか、なんてね

ただ、音楽を構成する「ネタ(要素)の多さ」はハンパじゃないですね
磨きに磨いて(Karajan的なフレーズ)推敲しまくって凝縮した感じ
ここまでに仕上げないと音楽史上には残らないんでしょう
単純な伴奏の上にヨロけた旋律一本じゃダメな時代の来る予感です

感覚的にしか書けないのですが
それまでの時代の作曲家の作品と較べると、旋律一本にも「力」を感じます
どこか「聴きに来たからには聴け!」みたいなね

当時の演奏会は午後を目一杯に使った長時間なもので
いろんなジャンルの山盛り詰め合わせみたいなものだという記録があります
現在の歌舞伎興行に通じるものがあるんでしょうか
時代物あり舞踊ありで、時には5時間くらいかかりますよ

曲全体に渡る緻密さ、そして推進力
これを半日聴かされていたら聴衆は持たないでしょうね
現代の管弦楽演奏会は、長くても2時間ちょい
もしかしたら、Beethovenはこのことを予測していたのかも
(歌劇もそれほど気合入れなかったようですし)
音楽史上最初の現代人かも知れませんね

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