ズンズンズンズン…   マーラー

この曲の冒頭を一度でも聴楽した人は、タイトルの意味がわかると思いますが (苦笑)

ZinmanMahlerComplete.jpg
Mahler (1860-1911)
Symphony No. 6 in A minor "The Tragic Symphony"
Tonhalle Orchestra Zurich
David Zinman
Sony Music Entertainment 88697727232 (2007)

1枚ものはこちら

ZinmanMahlerNo6.jpg

この曲の第1楽章だけを繰り返し聴楽した記憶があります
ここだけでも非常にまとまりがよく
浪漫派ぽいと同時に現代的な響きの錯綜が心地良いせいかな
聴楽盤は Maazel 指揮 Wiener (Sony)でしたね

しかし Mahler の脳内世界の妄想規模は破格です
この第6が、それまでの5曲を言わば総決算である趣旨の発言もありますし
(更に第8においては、それまでの7曲が序曲に過ぎなかったと言う)
まぁ、それまでの5曲になかったチェレスタが楽器の編成に加わり
今回のZinman盤では、この楽器のイメージからやや外れた
低い音域が非常に上手く録音されていて
一種異様な様相を形成してこの曲の存在感を強めています

完成が1904年で、初演は1906年
音楽史だけ辿っていると意外に小さい記憶になりがちですが
日本は正にロシアと戦争していた時期です
第6番の不穏な感じって、当時の歴史的事象に繋がりはあるのかな?
日本の同盟国だったイギリスだって比較的近いし
欧州だってかなり騒いでいたはずなんですが
Mahler のその辺の発言なんて残っているのかなぁ
音楽のことで頭が一杯の可能性の方が高かったかも知れません

録音の中間2つの楽章の並び順は
第2 Andante moderato で、第3 Scherzo の順になっています
国際マーラー協会の2003年の発表だと上記のようですが
私個人としては、逆の方が好きですね (明→暗→明→暗に聴こえるので)
(協会式だと、傾向の似た楽章が2つずつ連続してしまう気が…)
私自身こういう感覚を持ってしまうことを考えると
この第6に何らかの標題性を感じているんでしょうね

第2楽章 (Andante) の主題ですが、私のBestマーラー主題のひとつです
長調的でありながら、地底から絶えず響くような不安なハーモニーを伴う…
今こうして世界を眺めている自分も、いつかは消滅する
恐怖も感じるのだろうけど、その時は必ず来る
今は目に見える景色を記憶にとどめておく時だ…
諦観を微かに感じつつも穏やかな表情で
その日の夕暮を静かに見つめているような気分になって来てしまいます
こういう感覚から、この Andante は、第4楽章の前において欲しいけど…

この曲の全曲を聴楽するのは、実に久しぶりでして
20年前に Abbado Chicago (DG) 以来のことです
(すいません、第2楽章以降が全然記憶になかったです)
より以前に、FM 放送で Solti 指揮のライブ録音を聴楽したことがあり
それが非常にインパクトあるものと今でも記憶していますので
全体のおぼろげな印象はこの演奏に支えられています
(第4楽章の「ハンマー」打撃も、まともには初聴楽です)

Zinman の指揮は、意外に軽快な印象を持ちました
音響自体が小さくかつ弱いという意味では全くありません
サクサク進むという言葉も当てはまらない
第1楽章の壮大かつ優美な第2主題も、Maazel 盤より僅かに速い感がある
多少は動くにしても、基幹となるテンポを設定して
どんどん運んで行く勢いみたいなものを感じます

これは第4楽章でも成功しているように思いました
第4楽章の指揮って、並みの指揮者では困難だと感じましたね
暴風が連続するような音響を巧みにさばくには
第1楽章のテンポ感覚が必要です
「またまた来るか!来たなっ!」と
Zinman にコントロールされた怒涛が押し寄せて来ます

何度も聴楽して堪能を深める曲との認識を持ちました

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