ルートヴィヒを乗り越えろ!   ブラームス

大袈裟でないイラストのジャケットも気に入ってます
ZinmanBrahms.jpg
Brahms (1833-1897)
Symphony No. 1 in C minor, Op. 68 (1876)
Tonhalle Orchester Zurich
David Zinman
Sony Music (RCA) 86697933492 (2010)

この曲は、意外にも聴楽の機会に恵まれていまして
実演すら聴いたことがあります (都民交響楽団、日時は失念)
しかし、第1楽章冒頭の異様な緊張以外は
僅かに第4楽章の旋律を覚えているくらいで
全くまともには聴楽していなかったのでした

Karajan (DG 1980s), Abbado (DG 1990s)
Haitink (LSO Live 2000s) などなど…
いやぁ聴いてるな…でも覚えていない (苦笑)

しかし、そんな頼りない聴楽歴の私ですら。今回の聴楽だけでも
Brahms のこの曲に賭ける意気込みの凄さは大いに理解できます
第1楽章の目の詰まり具合なんて半端じゃないですもん
何も「ここまで隙間を埋めなくても」と思うくらいで…

着想から完成まで約21年、ということは書き出しは1855年になりますね
日本では、幕末のペリー来航直後から維新後の西南の役寸前までと
この期間の国内でのエネルギーの凝縮度も飛び切り高いでしょう
しかし、遠く欧州にもこだわり屋がいたという。ハハハ

私なんかは、のめり込む方なんで
この凝縮感を完全に楽しもうとして、何度も繰り返し聴楽しそうです
引き出しの多さ、というかポケットの多さというか
ブラームスを聴楽する愉しみの「しっぽ」の一つを掴めた気もします

Zinman盤について思ったのは、かつて私の耳を通り抜けた盤に比して
僅かにテンポが速い気がしたことです
第4楽章の例の旋律が最初に私の脳に電気信号が伝わった時
「もちっとゆっくりでもいいかな」と思いましたが
先行の3つの楽章の速度を考えると、これでもいいかなと納得はできる

音の通り方は、聴衆のいるLiveということを考えれば
Mahler のような澄んだ空気感とは違いますが
暖色系の大気は確実に存在していると思います

私がこの曲で最も好きな箇所は、第4楽章の序奏です
あのホルンが、遂に満を持して吹奏する所に差し掛かる瞬間
Brahmsとしても作曲中の葛藤は山のように積もったでしょうね
「ルートヴィヒ先生に負けないつもりで何とか書いて来たよ☆」
「先生の芸術を超えられるのだろうか!」
「超えるのは…怖いよ☆」
「しかし、先達を乗り越えてこそ芸術家ではないかっ♪」
「ここで一気に突き抜けたいっっ☆」
あのホルンに、Brahmsは藝術への強い憧れの気持ちを載せていたと思う
彼は自分の作品の中で、ここに口上をする場を設定していたのかも…
口上を終え「それでは引き続き私の音楽の続きをお楽しみ下さい」
絶妙のタイミングであの旋律が流れ始める…
なんて、想像を逞しくしているのですね、ハイ

遂に、私のCD棚に定位置を持つブラームス交響曲全集の登場になりそうです

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