20世紀幕開けの問題作   マーラー

第1楽章、ソナタアレグロという固定観念を破ってくれた曲ですね

ZinmanMahlerComplete.jpg
Mahler (1860-1911)
Symphony No. 5 in C sharp minor (1902)
Tonhalle Orchestra Zurich
David Zinman
Sony Music Entertainment (RCA) 88697727272 CD7 (2007)

こちらが1枚もの

ZinmanMahlerNo5.jpg

特に表題はないですが、以前の4曲のどれにも増して起伏が激しい
轟然たるファンファーレの後、奈落に沈み込む湿った行進曲
仲間の葬送をして一息継ぐ間もなく始まる戦闘が第2楽章
その最後で大きな盛り上がりがあるものの
捨身の攻撃が成功して喜ぶ前に、全身の力が抜けてしまうような感覚
私にとってはこのように、いろいろな想像をさせてくれる音楽です

第1、第2楽章とも薄ぼんやりな弱音で終わるのも印象的ですね
第1楽章最後のティンパニの地鳴りのような音は特に…

楽章間の音楽の趣の統一は、あまりないように感じます
これは第7番がよく言われていることですが
(個人的にはこの第5番の方がずっと謎めいています)
この第5番も、かなりその辺チグハグに聴こえなくもありません
ただ、時として瞬間的に物凄い音響を立ち上げるために
それに心を奪われてしまうくらいにオーラが強い曲だと納得できるんです

第3楽章は、Mahlerの最高傑作と言われていることもあるようですが
雑多な要素を纏め上げている点では、確かにそうかも知れません
これが今回の聴楽の最も収穫と言える点かなぁ
これまでの聴楽では、この楽章は苦痛だったんですが…(苦笑)

またしても私の心の中の想像では
戦争が終結して、ぼんやりとしている自分
確かに争いが終わるのは嬉しいが、何か集中するのがダルい
心のどこかは未だに虚脱状態が続いていると…

20世紀に入って書かれた曲としては、ちと古臭い感じがしないでもない
Mahlerが20世紀とコネクトするのは、やっぱ第9番以降かなと思ったりもします
彼が作曲に専念出来たのは1年のうちの限られた時間でしたから
その辺りも考慮しないといけないのかも知れませんが
音楽史の中でもかなり特異な位置にいるのは確かでしょう

不思議な作曲家、そして音楽だ…、もう実に…
交響曲を順番に1曲聴楽する毎にもの思う時間が長くなっている気がする

第4楽章は、やはりハープの音に陶然としてしまいます
私はかなり小さい頃からこの楽器の音が好きで(打楽器と共に)
主旋律よりも集中して聴楽していたようなんです
弦楽器群に間歇的に寄り添う、明らかに他の弦楽とは異質の音
たった1台で弦楽器の相手をしているのですから驚きです
Zinmanの一連の録音は、こういう地味な楽器がよく聴こえる
それだけでも、私には十分に素晴らしい

第5楽章は、この大編成で
低音弦楽器群がギザギザしたパッセージを頻繁に鳴らすのが面白い
このような音は、普通は何らかの旋律の背景にありがちですが
音楽の推進力の源をはっきりと前に出しているようで
この楽章では、最後のコラールよりも役割が大きいでしょう
何かこう書いていると、この第5番って
かなりの実験的の側面があるような気がしますね

正直言って今回が初のまもとな聴楽だったのですが
ちゃんと聴いたと思ったら謎もいっぱい出てきましたね
う~ん…、本当に考え込んでしまいました
でも何だか良い疲れ方をしたのも確かなんです
謎を考える愉しみは今後の聴楽によるところ大のようです

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