《英雄の戦場》 リヒャルト・シュトラウス

この曲の全体を聴くことは実際それほど多くないものの
(もちろん全曲は素晴らしいですよ!)
何と言っても第4曲《英雄の戦場》です


666.jpg

Richard Strauss (1864-1949)
Ein Heldenleben op.40
Staatsorchester Braunschweig
Jonas Alber
Coviello Classics COV 30806 (2007 Live Recording)

いい年になると、そういう「激しさ」や「大音響」からは遠ざかるのかな
それは本当かなぁ、周囲に対する「思い込み」みたいなものもあるかも…
年を重ねたら室内楽、器楽、歌曲、な感じか、とも思うんですが
何か血が騒ぐ時はあるんじゃあないか…
(ましてや私は通年Prokofievの大音響を随時聴楽しております)

この曲を最初に体験したのは、もう20年以上も前で
当時3500円もしたKarajan指揮(DG 1985)の国内盤CDでした
その辺りから、時々は大金(学生には)出して超有名所も聴こうなんて思い
(実はKarajan初体験でもありました)
毎日のように聴楽したものです(懐かしい…)

以来20年、この曲と言えばKarajan85年ものでしたが
メジャーとは別の世界を求めて中古屋に旅立たせました
(今ではオリジャケの輸入盤の方が見つかれば欲しい気がする)

independentレーベルの新しい録音はあまり数が多くない気がしますが
ある雑誌で、このCDのことが書かれていて
「名を聞いたこともないようなオーケストラの素晴らしい演奏」なんてありました

大体こういうCDを紹介する場合は
「素晴らしいとまでは言えないが、健闘」という文脈で語られがちです
でも、こういうのは蒐集家としては面白くも何ともありません
いわゆる「準推薦まであと一歩」みたいな感じですが
その時の評者の発言は、どうもそういうベクトルでなく
読んでいる私に強い印象を与えたことは確かです
本当にCD選びなんて偶然に左右されるもので、それは当たっていました

非常にすっきりと見通しの良い音が曲の冒頭から拡がります
一瞬「ちと軽量級か」とも思ったのですが
単に音量が小さいことが判明して、UPの後どんどん先に進みます

さて《英雄の戦場》ですが
いやぁ、波のように押し寄せる緊張感が最高に達し
小太鼓が炸裂する上に《敵》の主題がかかる所からが待ってました!
まるで自分が曲の世界に立ち入ったようになれる稀有な音楽体験です
年甲斐もなく思い切り盛り上がってしまう瞬間ですねぇ(苦笑)
実際歯を食いしばっていたりするんですから(笑)

Straussはまた、もう上手すぎるとしか言いようのない音楽運び
入り乱れた中で劣勢が続きますが、「かわいい?奥さんの応援」が
これまた絶妙のタイミングで入ると、思い切りグーを握ってしまうぅ

トランペットの信号音に続き、シンバルや小太鼓が交互に響いて
少しずつ盛り上がって行きますが、ここから先が私の最も好む箇所
Alberの指揮するテンポはやや余裕を持って
大管弦楽の弾むような全合奏を巧みにコントロールしていると感じます
弾く側が冷静な感じていてくれればこそ、こちらは無心に盛り上がれる

この辺りが英雄としては最大のピンチなんでしょうか
「危ない---!!!」所を辛うじて跳ね返すというか…
攻勢と守勢の入れ替わりが本当に面白い
聴いているこちらももう涙が出そうになるくらい嬉しかったりする
ここでの大太鼓の存在感がひたすら素晴らしい

再度「とてもかわいい?奥さんの応援」が入った先は
とにかくカッコいい小太鼓の先導で
最後の対決が迫っていることを暗示します
もう突進あるのみ。大混乱の後一瞬音が切れます
意を決して無我夢中で突入したら、敵がいなくなっていたという感じか

そこから先はもう流麗な時間が流れていくのですが
とにかくこの戦闘音楽が、初めてKarajan盤で聴いた時に始まり
今度はAlberの指揮で今も鮮明に耳に再現されるワケです
何とも豊かな聴楽ということか!

このAlber, Braunschweigのコンビは《アルプス交響曲》もLiveで出していて
Coviello Classics COV 30705 (2006)
そちらの方も機会を見つけて書こうと思っています

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交響詩というジャンル名称は
交響曲よりも後発にもかかわらず、事実上廃れてしまいましたね
ただ、R・シュトラウスの曲には
どうしてもこの名称をつけたくなります
それくらい堂々たるものだと感じています

『交響詩だよ』と教わった。
その教わる前に・・・聴いていて物語が頭の中に浮かんだ感覚があった。
作曲者の意図するものと、きっと違うだろけど。
すごく印象が残る曲だと思う。
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