夏は終わり、季節は巡る…   R・シュトラウス

今年の8月は、初旬に猛暑こそありましたが
何とか終わりそうです。季節の変わり目にはやはりこの音楽…


StraussOrfeo4Songs.jpg

リヒャルト・シュトラウス Richard Strauss (1864-1949)
《4つの最後の歌》 Four Last Songs
アンネ・シュヴァネヴィルムズ (ソプラノ) Anne Schwanewilms (1967-)
ケルン・ギュルツェニヒ管弦楽団 Gurzenich-Orchester Koln
マルクス・シュテンツ Markus Stentz (1965-)
オルフェオ Orfeo C858 121 A (2011)

シュヴァネヴィルムズの歌唱は初聴楽です。今まで聴楽したこの曲は
録音の方針なのか、オーケストラに溶け込むような録られ方だったかな
幅広さを感じる声質という感じではありませんが
非常によく通る声で、歌詞が言葉がよく聞こえる
溶け込む、と言うのとはちょっと趣が別のものですが、それがいいんです☆
全体的にテンポがゆっくり目の演奏ですが
歌唱が埋没しないで軽やかに流れるので、ダレないのかも知れません

語尾の無声音が結構リアルに収録されていて
「これは人間が発声する芸術なのだ」という雰囲気に浸れます

この曲集の並び順は、度々議論になるらしいですが
個人的には一般的な以下のパターンに賛成です

第1曲 「春」 詩ヘッセ (Hermann Hesse) (03:27)
第2曲 「9月」 詩ヘッセ (Hermann Hesse) (05:16)
第3曲 「眠りにつく時」 詩ヘッセ (Hermann Hesse) (05:37)
第4曲 「夕映えの中で」 詩アイヒェンドルフ (Josef von Eichendorff) (08:23)

最初の2曲では、2つの季節の大気の中に立つ人間
空気と肌が接する感じというのかな
そのことを特に歌詞が上手く表現しているなぁと感じるのです
「9月」の終わり近く、ホルンの翳りを伴う吹奏は、典型的なシュトラウス節
夕暮れの迫る中、少しずつ闇が薄く積み重なる情景が心に浮かぶ…
聴楽側としては、完全に「ツボ」を押さえられた気分になりますね

実際の「夏という活動的な季節が終わる」という、やや感傷的な気分
人の生涯で最も活動的、活躍が続く「人生の夏」の終わり頃
これを作曲者が思い出しているという感じがします
結尾での半音階的に下がって行く弦楽は実に、実に感動的です
音程が少しずつ下がっていくだけなのに
なぜこうも心を揺さぶられるのか…

後半の2曲は、時間の中の心の動きという趣でしょうか
季節という感覚はなくなり、ただ時間の進む中
気分も平静になり、それを破る何ものかも全くいなくなる
第4曲歌詞中の、雲雀の飛ぶのを眺める気分というのは、どんなものでしょうね
普段は暑い中でせっせと仕事して、とてもそんな気分は思い起こせない (笑)

特に第4曲では、後奏を長くするという発想が成功していると思います
歌唱の方は、ここまでシュヴァネヴィルムズが清澄に表現していますが
その歌の末尾で、終結感なく、どこへともなく吸い込まれるように消えて行きます
それから後は漠とした時間、雲雀の鳴き声がどこからか聞こえ
漠とした心の中の風景が静かに続き、やがて消える…
疲れた体を休める静かな時間の始まりなのでしょう☆
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quietplace

Author:quietplace
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