真冬の夜に「長閑」を聴楽する   べートーヴェン

寒さの続く東京の我が庵に、一瞬春の陽気が訪れたような時間となりました

SinopoliBeethovenMintz.jpg

ベートーヴェン Ludwig van Beethoven (1770-1827)
ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 作品61
Concerto for Violin and Orchestra in D major op. 61 (1806)
シュロモ・ミンツ (ヴァイオリン) Shlomo Mintz (violin, 1957-)
フィルハーモニア管弦楽団 Philharmonia Orchestra
ジュゼッペ・シノーポリ Giuseppe Sinopoli (1946-2001)
ドイツ・グラモフォン Deutsche Grammophon 423 064-2 (1986)

シノーポリとベートーヴェンは、意外な組み合わせに思えますが
レアという訳でもなく、DGには確認出来るだけで他に2枚の録音があります
交響曲第9番 (453 423-2)、ピアノ協奏曲第1番、第2番 (415 682-2)
ピアノ協奏曲の独奏はアルゲリッチ (Martha Argerich 1941-) で
当時のDGとしては、超有名奏者と個性派指揮者という企画だったんでしょう
この盤のみの共演になってしまいましたが
ミンツとの録音も今回の盤が唯一だったのかな?
たぶん相性の問題なんでしょう

ミンツの「DG入り」は、1980年代前半から中盤にかけては
レコ芸誌なんかでは、もう凄い鳴物入り振りだったと記憶していますが
彼はそんなことを気にすることもなく
あっさりと自分の信じるところに進んで行ったような気がします

選曲は、超有名曲を含むとしても、今思うと個性的と言えなくもない
(彼のCDは、中古店で1000円以上と今もそこそこの値段です)
ある意味CD時代の黄昏を予期していたという気もしますが
活動は今も非常に活発のようです
CDのリリースが少ないと、「一体どこにいるのやら?」というのも
また変な話ですよねぇ、う~む

今回のベートーヴェンは、企画構成シノーポリなんでしょうが
テンポ的にじっくりと弾く感じのあるミンツとしては
(彼は他の録音もゆったりとしている印象がある)
全く水と油、という感じではないと思いますね
ヴァイオリンの音に関していうと
久しぶりに聴楽した独特な音色という感じがします、それもハッとするくらいの

弓が弦に当たる力が強めというか、非常に明瞭な太い感じの音です
これを聴くと、最近の奏者の音がスリムに聴こえるのが不思議だなぁ
後に、シノーポリと3枚の録音を残したシャハム (Gil Shaham 1971-)の音は
今回のミンツと、現在の奏者の録音との中間くらいの印象です

ですから、シノーポリの盤石のテンポに乗ったミンツのヴァイオリンは
(各楽章は、25:42/10:29/10:37、と速過ぎず遅すぎずです)
乱暴さとは無縁の、しかしよく聴こえるもので
実に気分の良い、程良い暖かさを感じられますね
実際、2晩続けて聴楽してから、この記事を書いています

終始ゆったりとした空気を構成して進んでいた音楽は
第3楽章のカデンツァ (クライスラー) で少し変化します
当たり前なんですが、ここだけがベートーヴェンの音楽とは時代が違う
そんな風に聴こえるのが新鮮なんですね
素材は勿論ベートーヴェンですが、滑らかに微妙な表情を作るハーモニー
いやぁこれは実に素晴らしい作曲ですよ
クライスラーへの関心も出て来ました
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quietplace

Author:quietplace
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