高い技量は「中庸」の最低条件   プロコフィエフ

プロコの第2協奏曲が強い印象を残した2007年エリザーベトの覇者
アンナさんのデビューアルバムをゲットしたところ、マジ驚きました☆


VinnitskayaProkofievSonata7.jpg

プロコフィエフ Sergey Prokofiev (1891-1953)
ピアノソナタ第7番変ロ長調 作品83 Piano Sonata No. 7 in B flat major op. 83
アンナ・ヴィニツカヤ (ピアノ) Anna Vinnitskaya (piano 1983-)
ナイーヴ (アンブロワジー) Naive (ambroisie) AM 177 (2008)

かなりの数の録音を聴楽して来た曲ですが
今回はこれまた強烈なインパクトを持つ演奏です
ありがちな部分的不明瞭とか
打鍵の微妙な不揃いによる汚さとは特に無縁と言えますね

一番良いと思ったのは
楽章毎の出来不出来が感じられないことかな
戦争ソナタの演奏では、頻繁に起こることでしょうけど
実は、最初の聴楽中は、楽章が一つ終わるごとに
ホッとして、次の楽章を緊張して聴楽する感じでしたね

実際、第1、第2楽章が非常に磨き上げられているにもかかわらず
第3楽章がヘナヘナになっていたり
第2楽章の聴了時点で、先を聴楽する気を半ばなくしていたのに
第3楽章だけ別人のようにシャキッとしていたりの演奏が殆どで
良い意味での中庸を行く演奏が殆ど記憶にありませんでした

アンナさんの演奏は、勿論驚異的に高水準の演奏だと思いますが
考えてもみれば、私が何かしら満足の行く条件を
この曲に対して考えるとするならば
先に書いた「中庸」には、高水準の技術が基本条件だということ
これに気づきまして、今回の彼女の演奏は
非常に高い満足度の「中庸」と言えるでしょう

演奏時間 (7:52/6:26/3:29//17:47)

第1楽章では、最も印象的なトッカータ風音型が際立っています
思い切り凝縮したようなテンポで駆け抜けるのですね
尖鋭な打鍵は随所で炸裂していますが
乱暴ではない「強さ」というのかな、音の揃い方が驚異的なんです

静的、半音階的ながら叙情的な時間帯も
集中力を極限近くに高めて一つ一つ置かれた音
実に冴えた音の連続する「プロコフィエフ風」叙情とでも言えると感じる
まぁ、これが本当にプロコフィエフ的なのかは、ちょっとわかりません
だって、このタイプの演奏に遭遇するのが初めてですから
しかし、グッと来たパフォーマンスであることは疑いありません

第2楽章冒頭のテンポが、好みよりも微妙に速い気がするのと
高速演奏の故か、たまに非常に微小な「間」を感じることもありますが
これは何というのか、演劇で台詞を話す俳優の癖に例えられるというか
個性に近いものと考えられ、むしろこれは
人間が楽器を使って音楽を演奏していることの証明となるわけで
技術的問題とは全く異なる次元のものだと思いますね

楽しみなピアニスト発見ということで、とても嬉しいわけです  
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