超有名楽団による超有名曲に圧倒される☆  ムソルグスキー

超有名オーケストラによる超定番曲
さて、どんなことになるのでしょうか?

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ムソルグスキー Modest Mussorgsky (1839-1881)
組曲《展覧会の絵》 (ラヴェル編) Pictures At An Exibition (arr. Ravel)
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団 Wiener Philharmoniker
グスタボ・ドゥダメル (指揮) Gustavo Dudamel (conductor)
ドイツ・グラモフォン Deutsche Grammophon 00289 479 6297 (2016)

プロムナードを含む各曲毎のまとまりが良いというか
あまり音を長く伸ばさずに逆に刈り込むような勢いでまとめているようです
テンポ良く運んでいるというか、それはもう小気味よいくらいです

タメとかをほぼ作らずにインテンポで「かっちりとした怒涛」が押し寄せる
ウィーンフィルの明るい暖かな音色によって
ずんずん進むのに単調さが感じられない不思議な快演

この進行のさせ方は、人によって好みが分かれると思いますが
ちょっとこういう演奏を聴楽したことがないんで
どちらかと言えば、かなり驚いているというか
「いいぞいいぞ」という感じでアッと言う間に全曲が流れて行きます

結構前に購入していた盤なのですが
ウィーンフィルだから良くて当たり前みたいな先入観が
これまで聴楽の機会を遠ざけていましたね。勿体ないな

今まで聴楽して来た名録音と比較すると
壮大な感じとはまた異なる趣の、結構熱のこもった演奏かな
ライブかと思ったらセッション録音ということで
さすがにドゥダメルというか
なかなかこういう纏め方は出来ないと思うんですよね☆

絵の中に惹き込まれていく…☆   ムソルグスキー

全く未知の奏者が、超有名曲で渋めのレーベルから出る…
これは聴楽してみるしかないっ!昨年末の発売盤ですが
この曲の聴き比べをしているサイトにはまだこれが出てないようです


Antonii_Baryshevskyi_Mussorgsky.jpg

ムソルグスキー Modest Mussorgsky (1839-1881)
展覧会の絵 Pictures at an Exhibition (1874)
アントニー・バリシェフスキー Antonii Baryshevskyi (1988-)
AVI-Music 8553322 (2015)

この曲って、結構昔の曲という印象があるのですが、作曲が1874年
これって、明治6年ですから、私としては「つい最近」なんですね

バリシェフスキー氏は2014年のルービンシュタインコンクールの優勝者
ウクライナ出身。(ピアノはファツィオーリを弾いていたとのこと)
ちなみに、この時の3位は昨年のショパコン優勝者のチョ・ソンジン氏
力のある人は、いろんな所に顔を出すんですねぇ

ファツィオーリの音は、以前は実に独特な気もしたのですが
近頃はそういうのはあまり気にならなくて
むしろ、「実に快い音が鳴っているなぁ」と思うほどですね
今回の盤も、いつもと違う「展覧会の絵」の音と感じまして
(スタインウェイに比して幾分柔らか、暖かみを感じるような)
booklet中に名前が見つけられなかったのですが、おそらくそうかと☆
違ってたら恥ずかしいですがw、聴楽は思い込みも大切なんでww

演奏時間は38分24秒と、ちょっとゆっくり目のテンポで進行し
「古城」などは、とても不思議な時間が流れていますが
この曲は元々、作曲者が友人の展覧会で作品の印象を綴ったもので
演奏も、絵を眺めつつその中に引き込まれていくような感覚を誘うんですよ☆
こういう楽しみ方もあったんだな、と…
モノトーンなCDジャケットも含めて、その辺も計算されているような気がします

時折、フレーズの意外な強弱のつけ方と
微かなテンポのいじり方にハッとしますが
全体を考えると、テンポ的には一貫していて
実に堂々とした構成感があります

「The Great Gate of Kiev」には6分16秒をかけています
私はこの箇所は時間一杯に弾いてもらいたいと思う方ですが
6分を超える演奏には、これまでも時折は間延びしたような録音もあり
ちょっと気になっていたのですが
アントニー氏は、ここは実に安定しつつ
間延びとは縁のない力のこもった演奏を繰り広げています☆


antonii_baryshevskyi_CD.jpg

バリバリ弾く感じとはちょっと違う個性的奏者が出て来ているんですね
写真を見るとなんか普通の人ですよね。ハハハ
でも、そこがいいんでしょう!

極上のエンタメ路線☆   ムソルグスキー

数年おきに、会心の録音に遭遇するこの曲
2013年のアリスさん以来のインパクトがやって来ました


FKempfPictures.jpg

ムソルグスキー Modest Mussorgsky (1839-1881)
《展覧会の絵》 Pictures at an Exhibition (1874)
フレディ・ケンプ Freddy Kempf (1977-)
ビス BIS-SACD-1580 (2006)

最近、やや貫禄がついてなかなかのアラフォー振りのフレディ氏ですが
録音はちょっと前のもので、彼の20代最後の頃のものですね

この曲の録音は、近年35分超えの長さのものが多い気がします
じっくりとこの天才的な創作を聴かせるという方向なのでしょうね
が、今回のケンプは、演奏時間32分54秒と結構速い方です
リヒテルが31分よりも速く弾いていますが
その系統の攻めの演奏になるのかな

プロムナードから颯爽と入って行きますが
一瞬、ふっと力を抜いて身体が浮き上がるような
思わずハッとするような演出あり、いやぁ彼らしい方向性だぞ☆
速めのテンポの中で、不自然にはならない程度のエアポケットがある

でもって「グノム (小人)」がかなりの瞬発力
躊躇なく進める目が回るような展開は、聴いたことのない運び方ですが
「こんなのもありだよな」と頷いてしまうのです
私はここだけでも、この演奏を聴楽する価値があるようにも思えます

以降、あくまで線は太く明瞭に
打鍵は実に強烈ですが、雑とは一線を画していますね
強力な響きを伴いつつも、ささくれ立たず
どことなく潤いが感じられます
「テュイルリー」「卵の殻」は
背景に小川の流れが聞こえて来るような気がする☆

後半は、ピアノが「弦をハンマーで打撃する」楽器だという趣が深まります
(「リモージュ」の前にあるプロムナードが素晴らしい☆)
しかしそれは、どこまで行っても下品さとは結びつきません
叩かれた弦が「ビィイーーーン」と振動する生々しい大気を感じます

「キエフ」で最初の大テーマの余韻の中からコラールが発生する
その瞬間の演出がニクい☆ (これも初めて聴楽するワザだなぁ)
ケンプの「この曲は、こんなに効果が出るものなんだよね~☆」
というトークまで聞こえて来そうだ。派手過ぎにも地味過ぎにも傾かず
且つエンタテインメントてんこ盛りとは、こういう演奏なのでしょう☆

ライブ的!   ムソルグスキー

彼女のリリースの中でも、今回のジャケットが一番いい感じがします

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ムソルグスキー Modest Mussorgsky (1839-1881)
組曲《展覧会の絵》 Pictures at an Exhibition
アリス・沙羅=オット (ピアノ) Alice Sara Ott (1988-)
ドイツ・グラモフォン Deutsche Grammophon 479 0088 (2012)
(新品:2013年2月、タワーレコード秋葉原店にて購入)

アリスさんを初めて見たのは、日本のテレビ番組《徹子の部屋》
外国訛りの感じられない日本語にまず驚きましたが
その時の話し方が、日本の大学生みたいで面白かったなぁ
はしゃぎっぷりにも、何だか共感してしまいましたよ
何より、音楽芸術の「しもべ」みたいじゃないのが印象的でしたね

最初のリリースだったリストの「超絶」以降も
頻繁ではないにしても新譜が輸入盤として継続的に出ていて
最近だとリサ・バティアシュヴィリの伴奏なんかもしてますね
気になって来ていましたよ

今回の盤の購入は、ネットで試聴して決めました
曲頭のプロムナードの落ち着いたテンポを聴楽して
一発勝負のライブにおいて「大事に行こう」という
(普通、急ぎがちになると思うようなところですが)
強い?決心が感じられたからです

正にライブ、という感じの力強い打鍵を
広大な空間の中で捉えたような録音ですね
勢いに任せたように進んで、押し切ってしまうかと思うと
そうでもなく、結構巧みにスローダウンしているようです

「バーバ・ヤーガ」から「キエフ」の繋ぎのところで
言葉に出来ないような素晴らしい瞬間があって
華々しく壮大な主題に繋がるかと思うとそうではなく
上昇音階の最後の残響の中から
端正に主題が浮上して来る演出を聴楽していて
横一線の若手から、微妙な一歩を前に踏み出している
そんな感覚を持ちました

音の強弱のコントロール、特に弱音の際立たせ方については
当たり前ながら、さすがに中堅の名手には及びませんが
それは、聴楽子の既聴盤の印象にも左右されているでしょうし
この辺り、数年もすると、結構凄い人になっている予感もします

ケースを開けて、CDを外した面のアリスさんの写真は
ちょっと西洋人の意識した極東なのか、目の下のメイクが濃い目で
どことなく「たぬき」を想起してしまったのですが
不思議にも「かわいい狸」ということで許されるでしょう。アッハッハ☆

久々に「大曲」という言葉を思い出す   ムソルグスキー

「力がこもる」というフレーズがふさわしいと感じます

SinopoliMussorgsky.jpg

ムソルグスキー Modest Mussorgsky (1839-1881)
(編曲:ラヴェル Maurice Ravel 1875-1937)
組曲《展覧会の絵》 Pictures at an Exhibition
ニューヨーク・フィルハーモニツク New York Philharmonic
ジュゼッペ・シノーポリ Giuseppe Sinopoli (1946-2001)
ドイツ・グラモフォン Deutsche Grammophon 429 785-2 (1989)
(中古:2012年11月ディスクユニオン新宿にて購入)

有名曲中の有名曲でありながら、私の聴楽機会は少ないですね
確か、今まで聴いたのは4種類で、偶然にも全てDG盤であり
カラヤン(80's)、アバド(80's, 90's の2種類)、シノーポリの3人のみ

レーベルは同じでも、3人は全く個性的で
霞みのかかったような不思議なトランペットの導入が
非常に印象的で、さすがのカラヤン
とても鋭い響き(80's)で、意外にも「冷静なる一気呵成」(90's)のアバド
でもって、シノーポリはどうか?

印象としては、本当に管弦楽を自分流儀で操っているという感じです
しかしこれは「やりたい放題」とは、どこか一線を画している
自分が「これが見せ場だ」と思う直前の
「わざとらしい」「下品になる」ギリギリの所で抑制を効かせたような
そんなタメの作り様が原因だと思います

これは特にスローな箇所で大きな効果を発揮していて
「小人」のクライマックス寸前の重く暗い盛り上げ方
「キエフの大門」主題の思い切った素晴らしい引き伸ばし
(ベルの音も自由な幻想を掻き立てられるようでヨロしい)
これらの辺りでは、もうこれ以上が考えにくいような
熱い効果を感じられて、私は横になって聴楽していましたが
思わず上体を起こしてしまったくらいです

書いていて、久々に「大曲」という熟語を思い起こしました

前後しますが、プロムナードのトランペットは
今までの聴楽の中では、最も輝かしく鳴っているのかな
とにかく、それはもう天晴なものです
シノーポリは、自分で指揮をしていて
指揮台に立つ自身に向かって来る音を愉しんでいたような
まず自分で聴いて楽しい音楽造りとでも言うのでしょうか
この人の評価が結構割れているのは
その辺とも関係があるのかも知れません
私は、もちろん愉しいと感じる側です

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