初演が93年前というのは昔なのか?   ニールセン

う~む。孤高の傑作と言っていいと思いますよ☆

NielsenCompSymphonyDACAPO.jpg

ニールセン Carl Nielsen (1865-1931)
交響曲第5番 Symphony No.5, CNW29 (1920-22)
ニューヨーク・フィルハーモニツク New York Philharmonic
アラン・ギルバート Alan Takeshi Gilbert (1967-)
ダカーポ DACAPO 6.200003 (2014, SACD)

作曲者は、今年生誕150年の記念年なんですが
もう150年も前なんですねぇ。Classicalを聴楽していると
300年くらい前が、それほど昔には思えないことが多いですけど
写真のリアル度は、絵とはまた別次元のものなんでしょうね
「真」であるが故に、絵よりも古く感じるような時もあります☆

写真が残っている作曲家って…
スメタナ (1824-1884)→あり。フランク (1822-1890)→あり
ヴェルディ (1813-1901)→あり。リスト (1811-1886)→あり
ショパン (1810-1849)→あり
シューマン (1810-1856)→あり。と来て…
メンデルスゾーン (1809-1847)→???
この辺の人たちが境界線かな。史上最古の写真は1825年らしいです

ニールセンの交響曲第5番は初演が1922年
今は2015年ですから、93年も前と言えますが
これは私が生まれる僅か43年前!
Classicalで43年なんて一瞬という印象が…
何だか感覚がわからなくなって来ました☆

さて、先日Chandos盤の聴楽記をものしましたが
今回は、初めてのレーベル、DACAPO!
ネットで調べると、結構いろいろと出している会社ですね
マイナー一直線かと思ったら
今回はオーケストラが何とNYP!
指揮者は、名前の真ん中に Takeshi があって、親近感が湧きますね
近頃はメジャーオケの録音は何かと大変なんでしょうが
時々こういうのが出て来るから侮れません

もうこの曲と言えば、第1楽章の小太鼓のカデンツァなんですが
奏者はChristopher S.Lamb 氏
響線のザラザラとした音が強調されて聴こえる録音で
聴楽の印象では、2連符ないし3連符系を大胆に織り交ぜた
もう天然って感じの乱打です (いやはや大感激☆)
管弦楽の大きなクレッシェンドの直前が実に個性的で
戦争映画の印象に繋がって行くのですが
機関砲の音を思い起こすような緊張感の漲るパフォーマンスです

ラム氏の太鼓は強弱も絶妙で、楽章終わり近くの
打撃音が少しずつ弱くなって行く箇所も実に印象的です

小太鼓が登場する寸前の雰囲気作りも上手い☆
平穏な音楽のどこかに微かな異様なハーモニーが見え隠れし始め
「(小太鼓が)現れるぞ」という緊張感がヒタヒタと、来る!

第2楽章については、これまで不明瞭な感じがしていたのですが
楽章半ばより、少しずつ盛り上げていく構造になっているのかな
実に周到な組み立てで壮大な感じに持って行く
この流れが初めてわかったような気がします
(聴楽の作法がわかっただけでも儲けもんです)
SACDの面目躍如ですな☆

重厚なる小太鼓の響き☆   ニールセン

ラヴェル、プロコフィエフ、ショスタコーヴィチ
この3人の誰とも違う超絶ユニークな持ち味の小太鼓!


NielsenChandosComplete.jpg

ニールセン Carl Nielsen (1865-1931)
交響曲第5番 (1921-22)
BBC フィルハーモニック BBC Philharmonic
ヨン・ストゥルゴールズ John Storgards (1963-)
シャンドス Chnados CHAN 10859 (2015)

今年生誕150年の記念年であるニールセン
全6曲の交響曲全集のうち、この第5番は今年2月27日の録音!
いや~思い切って出しましたね☆
私はまだこの人の交響曲は第4、第5のみの聴楽です
今回の第5の初聴楽は、もう25年も前
プロムシュテット指揮のサンフランシスコ交響楽団 (Dacca) でしたね
その時の小太鼓のインパクトが、もう本当に記憶に焼き付いています

しかし、第1楽章の盛り上げ場面での小太鼓…、何とアドリブとは!
最初に知らないでDecca盤を聴楽した時は
小太鼓のパートはしっかり記譜されているものと思っていました
その時の奏者さんは、本当に即興という感じで
管弦楽のリズムから離れた乱れ打ちが印象に残ります

今回の奏者さん (Paul Patrick氏) は
高潮する管弦楽のビートに寄り添うような流れをなしていて
重厚ない打撃音が、大音響のうねりに内蔵され
異様な佇まいの演出に一役買っております

自分だったらこういう風に叩きたいとか
想像するのも楽しいなぁ☆

15分を超える長さの2つの楽章からなり
性格が異なるものの、異様な緊張感の劇的連続が
とにかくユニーク。第一次世界大戦以降の交響曲としては
かならずその名が挙げられるほどの個性があると思います

戦争の影響を、作曲家は明言してはいないようですが
第1楽章には特に、一人一人の人間にはどうにも抵抗不能な
抗争の奔流に巻き込まれて行くような過程
これをどうしても感じてしまいますね
幅広いト長調の旋律がクライマックスで鳴り渡りますが
様々な感情が渦巻く轟然とした混沌の中に旋律が通って行く…

煌びやかな趣とは無縁の曲ですが
幾層にも重なる響きを鮮やかに捉えた録音もなかなかのものと感じます☆

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