魅せるピアノ☆   シューマン

とても若い頃から (てかまだ若いけど) 個性的な録音を出している人ですが
先日のガーシュウィンといい、何やら良い感じのパフォーマーになって来ましたね


KempfSchumannOp13.jpg

シューマン Robert Schuman (1810-1856)
交響的練習曲 作品13 Etudes symphoniques op.13 (1837)
フレディ・ケンプ Freddy Kempf (1977-)
ビス BIS 2010 (SACD, 2012)

私にとっては今までは、名前のみ有名で
終楽章以外は実際どんな曲なのか殆ど覚えていませんで
(これまでに実演を2回も聴楽していたにも関わらず)
まともな聴楽は初めてと言っていいですね

で、印象は…うぉおお「名曲」です☆
ケンプは、関心を抱いた曲を録音していくタイプのようで
「○○全集」とかとは無縁の道を行っているようです
シューマンは、若い頃に同じBISに《謝肉祭》を録音していますから
彼にとっては比較的重要な作曲家なんでしょう

今回は曲の全貌が初めてわかった感じの聴楽ですが
沈んだ表情で始まり、終曲の燦々とした響きがわかっていたとしても
なかなか長調の支配下には音楽が進んでいかない感じで
遺作の第5変奏で、ようやくホッとするようになっています

通常の遺作変奏に加えて、1837年作の練習曲も2曲入れているため
全曲の演奏時間は33分34秒と、結構な重量ですが
ここは、ケンプの深い音色の演奏でどんどん進みます
曲全体の司るハーモニーの流れがあるようで
途中のどの辺りを切り取ったとしても
巨大な音楽の一部にあるというある種の安心感があるのかな

ペダル操作音も含む、奏者と楽器の周囲の大気を
絶妙な感じで収録している優秀な録音だと思います

満を持して飛び込む終曲が大傑作☆
これは結構速弾きな趣なんですが、無理な感じはなく
むしろとてつもなく大きな説得力を感じます
(この人の良いところが発揮されている)
クライマックスに向けてのタメなんかは本当に上手い☆
実に実に演出巧者つかエンターテナーだよなぁ

昨晩、ビールを飲んでいい気持ちで横になっての聴楽でしたが
だんだん盛り上がってきて、思い切り集中してしまったです☆

詳しいことはわからないのですが
終曲は、全曲中では例外的な長調の箇所にもかかわらず
きちんと統一感は保たれているというか
最初の主題のハーモニーの進行が底流にあるように感じる
ケンプのこの速い音楽運びが
このことを非常によくわからせてくれると思うんですよ☆

盤石の低音に支えられた自由な幻想   シューマン

本ブログ記事では、初のシューマンです

LaSalleSchumann17.jpg

シューマン Robert Schumann (1810-1856)
幻想曲 ハ長調 作品17 Fantasie in C-dur op. 17 (1836)
リーズ・ドゥ・ラ・サール (ピアノ) Lise De La Salle (1988-)
ナイーヴ Naive V5364 (2013)

作曲の契機は、リスト提唱の「ベートーヴェン記念碑建立募金」へ寄付だそうで
最近発売された、ユンディ・リのベートーヴェン《皇帝》の録音に対して
この曲がカップリングされていた理由もわかって嬉しい気分です
(時々、「して脈絡は?」と思うような組み合わせに遭遇しますから)

ラ・サールのCDデビューは2002年の録音で、当時14才でした
今回の盤のジャケット写真はそれから12年後
当たり前ながら、大人っぽくて何だかクラクラして来そうですよ、ワハハ
レパートリがシューマンというのは、どこか意外な気もするのですが
この人は、演奏にしても録音にしてもかなり慎重のようで
実際に鳴らしている音が、華やかというのとは趣が異なる気もします
自分の音にふさわしい曲の選び方をすると言えるかも知れません

LaSalleRavelRachmaninov.jpg
こちらは、2002年のデビュー盤☆

3楽章からなる曲全体が、盤石の深さを湛えた低音に支えられ
現代ピアノの性能が生じさせる凄味を感じずにはいられません
この低音に支えられ、自由に展開する音楽は気紛れな印象なく
どっしりとした存在感を強烈にアピールしていると思うんです

シューマンの独奏曲は、私の聴楽機会は少ないのですが
(Op. 17の初聴楽は実演で、その時の感激がまだ記憶にあります)
ただ勢いで引っ張るのは困難な両端楽章の
微妙な転調によって移り変わる時間は
もう「楽譜の終始線が来て欲しくないな」と思わせるのに十分です

演奏時間は (14:11/07:38/10:11//32:00) と
これまた壮大な広がりを感じさせるもので
彼女の録音としては、ショパンアルバム以降から見られる
(特に第1楽章の14:11というのは、本当に独自の美しい世界だ!)
十分な余裕を持たせた確固テンポ運びをより強く感じさせられますね

個人的に聴楽の幸せを感じるのは
第1楽章の終結近く、静かに高音が周囲を照らす辺り
第3楽章の開始の緩やかな分散和音でしょうか
特に後者は、夏の夕暮れ近くに、散歩をしたり
窓を開けて読書する時に見える静かな景色
これを想像せずにはいられないんですよ☆


プロフィール

quietplace

Author:quietplace
聴楽記へようこそ!
関心事を書きちらしています。

FC2カウンター
ブログランキング
以下のランキングに参加中です

にほんブログ村 クラシックブログ クラシック音楽鑑賞へ
日本ブログ村 PVランキング
よくわかりませんが、取り敢えず装着してみました。
最新記事
カテゴリ
最新コメント
ブロとも

染のブログ
月別アーカイブ
検索フォーム
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

RSSリンクの表示
QRコード
QR