華麗なショウピースを超絶技巧で☆   パガニーニ

また新しい奏者との遭遇です☆

FrancescaDegoPaganiniConcerto.jpg

パガニーニ Niccolò Paganini (1782-1840)
ヴァイオリン協奏曲第1番ニ長調作品6 Violin Concerto No.1 in D major Op.6
フランチェスカ・デゴ (ヴァイオリン) Francesca Dego (violin)
バーミンガム市交響楽団 City of Birmingham Symphony Orchestra
ダニエーレ・ルスティオーニ (指揮) Daniele Rustioni (conductor)
ドイツ・グラモフォン Deutsche Grammophon 4816381 (2016)
(ディスクユニオン新宿クラシック館にて捕まえた)

グラモフォンのロゴがありますが、ユニバーサル・イタリアからの発売で
あまり目立ちませんでしたね
デゴさんは1989年生まれで、2008年パガニーニコンクールのファイナリスト
世代的にはシュタインバッハー、スクリデ、ヤンセンの一期後というか
同じ世代だとベネデッティとかがいますね

指揮者のルスティオーニ氏は1983年生まれ(ちなみにデゴさんとは夫婦)
2017年からリヨン国立歌劇場、Orchestre de l'Opéra de Lyonの音楽監督
いよいよハーディング、ネルソンスより一つ後の代が出て来た感じでしょうか

Dego.jpg Rustioni.jpg
デゴさん             ルスティオーニ氏

管弦楽ですが、序奏で楽句の最後をやや引き延ばすのは
イタリア・オペラの流儀か何かでしょうか
そういえば、イタリア人指揮者のこの曲の演奏を聴楽するのは初めてです
直前に聴いたグリンゴルツ盤と同様、大太鼓の空気感ははやり抜群

でもってやはり夫婦だからというか
独奏に楽隊が実に上手く伴奏をつけてるんですよね
驚異的に上手くという感じなんですよ
細かな独奏の呼吸というか、微妙なリタルダンドなんかにも
もうピッタリとつけていてちょっと!ですよ
協奏曲のこういう伴奏はあまり聴楽したことないですね☆

前回聴楽の17才のVery Youngグリンゴルツ氏の演奏とどうしても比較しますが
デゴさんの独奏は、さすがにお姉さんという感じがする
グリンゴルツ氏の端正さと比較すると
デゴさんは華麗なショウピースとしての側面も含んでいますね

旋律線の輪郭はもう本当にクッキリとつけていて
荒々しくガリガリと削るように進行する箇所も、なかなかのスピード感がある
アゴーギクのつけ方がイタリアっぽいというのか
(何を持ってイタリア風なのかよくわからんものの)
結構はっきりと起伏をつけていて、これが楽しい聴楽の要因のようです☆

意表を突く柔和な弦☆   パガニーニ

リストがこのパガニーニについていろいろ言及しているので
同時代人かと思いがちですが、そうじゃない
パガニーニはむしろ、ベートーヴェン世代ですね

IlyaGringoltsPaganini.jpg

パガニーニ Nikolò Paganini (1782-1840)
ヴァイオリン協奏曲第1番ニ長調作品6 Violin Concerto No.1 in D Op.6 (1818)
イリヤ・グリンゴルツ (ヴァイオリン) Ilya Gringolts (violin)
ラハティ交響楽団 Lahti Symphony Orchestra
オスモ・ヴァンスカ (指揮) Osmo Vänskä (conductor)
ビス BIS CD-999 (1999)
(ディスクユニオンお茶の水クラシック館にてロックオン)

この奏者もまともに聴楽するのは初めてじゃないかな
イリヤ・グリンゴルツは1982年生まれなんですが
1998年にパガニーニ国際コンクールの覇者
以降は録音も多く、既にベテランの印象ですね

DGの録音は名曲路線で、一時は使い捨てられたかと思いましたが
そこはやはり初期から目をつけていたBISが大事に育て上げました

最初はパガニーニの独奏曲集かと思い、よく見ると最後に協奏曲が…
最大規模の曲を目立たない最後に入れている
BISはこういうことをよくやるイメージがあります

さて、1999年とちょっと前の録音なんですが
いきなり大太鼓が重厚に入って来て、ゴキゲンになってしまった
打撃による空気の振動が実に心地よく収録されている
仮に自分が伴奏するんだったら絶対に大太鼓やりたい!
独奏ヴァイオリンの技術を堪能する時間も多そうだし☆

パガニーニは独奏者兼興行師だと思うのですが
もしもう少しで今晩の演奏会が満員だと思ったら。締切はせず
5分くらいある管弦楽の間もお客さんを入れているだろうなぁ
満員になるまで前奏を繰り返したりして、ハハハ

録音はコンクール優勝の次の年で、17才
ヴァイオリンはピアノよりも早熟の印象があって
聴衆も若さで押すキレキレのテクニックを期待していると思いますが
能天気ですっとこどっこいな前奏が終わって聞こえて来たのは
とても柔和な感じの美しい擦弦音

いやぁびっくりしたなぁ☆
ズバズバと来るかと思ったら、実にしなやかな美音
おぉこういうやり方があるのかとハッとさせてもらいました

もちろん、難技巧を要求されている箇所は
さすがの精妙メカが冴えわたっていますが
メカっぽく聞こえさせないというか
あくまで優雅に運ぶというのが
グリンゴルツの若い頃からの信条なのかも知れません
他の録音も聴楽したくなって来ましたね☆

超絶技巧の催しを見に行こう!   パガニーニ

最初から最後まで景気のいい曲なんで、時々つい聴楽してしまいます

ShahamSinopoliPaganini.jpg

パガニーニ Nicolo Paganini (1782-1840)
ヴァイオリン協奏曲第1番ニ長調 作品6 
Concerto for Violin and Orchestra No. 1 in D major Op. 6
ギル・シャハム Gil Shaham (1971-)
ニューヨーク・フィルハーモニック New York Philharmonic
ジュゼッペ・シノーポリ Giuseppe Sinopoli (1946-2001)
ドイツ・グラモフォン Deutsche Grammphon 429 786-2 (1989)
(中古:2012年11月、ディスクユニオン新宿にて購入)

パガニーニというと「変人」という印象なんですが
いろいろと紹介されている逸話は、もうそのものですねぇ
作品の楽譜は演奏会の直前に楽隊に見せて
演奏が終わったらパート譜は即回収なんてことから
実際の演奏を聴楽した作曲家(って誰だろう?)が「譜面にした」とも…

そんなことでさえ、少しは調べてみないとわからないくらいですから
いかに当時パガニーニが流行っていたか理解可能というものです

第1楽章のゴキゲンな管弦楽の前奏が終わり、独奏が来ますが
私にはこの振幅の大きなパッセージが挨拶代わりというか
「んじゃ、準備運動でもするか」みたいな気がいつもします

この「腕を大きく広げて背伸びの運動から~ギコギコ☆」みたいな後は
全く彼の独壇場だったのでしょうが
私の想像では、仕掛けの場面に来ると
「ニヤッ」としつつ、超絶技巧を繰り出していたように思えてしまいます


NiccoloPaganini.jpg
Nicolo Paganini (1782-1840)

以前映像で見たラン・ラン(郎朗 ピアニスト 1982-)みたいに
時々嬉しそうに客席を見ているような感じだったのかなぁ
ビジュアルがちょっと個性的ですから
そんなことしたら聴衆がビビッてしまったかも知れませんが…

シャハム(録音当時18才!)のヴァイオリンのキレはもう何と言えばいいのか
作曲者の超絶技巧が透けて見えるというか
音符の一つ一つが聴こえて来るような
速度十分でスマートにキュルキュルと鳴らしつつ
知らないうちに迫力に圧倒されている気分になります

カデンツァは名人だったエミール・ソーレ (Emile Sauret 1852-1920)
このカデンツァはとても長くて、もう「これでもか」くらいに
(チャイコフスキーの3倍くらいあるような気がするんですが)
やってくれるので、また嬉しいわけです
シャハムも「もう繰り出したくて仕方がない」的な様子

ニューヨーク・フィルハーモニックとシノーポリも
この「ニコロ・パガニーニ・独演会」という感じの舞台を盛り立てています
打楽器の「ドンドン」というリズムの推進が
「興業」のざわめきとか喧騒を感じさせてくれて愉快なもんです
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