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細身の高速ヴァイオリン☆   チャイコフスキー

二コラさん聴楽第2弾は、三大Vn協奏曲の一角です☆

NicolaBenedettiTchaikovsky.jpg

チャイコフスキー Peter Tchaikovsky (1840-1893)
ヴァイオリン協奏曲ニ長調作品35 Violin Concerto in D major Op.35 (1878)
ニコラ・ベネデッティ (ヴァイオリン) Nicola Benedetti (violin)
チェコ・フィルハーモニー管弦楽団 Czech Philharmonic Orchestra
ヤクブ・フルシャ (指揮) Yakub Hrůša (conductor)
ドイツ・グラモフォン Deutsche Grammophon 476 4092 (2010)
(ディスクユニオン新宿クラシック館にて確保)

今年は明治維新(1868年)150周年の年です
私は100周年の年には既に3才だったのか…まぁいいや
この曲は明治11年の作、日本は前の年に西南戦争が終わったばかり
明治中央政府が信用されるのはまだまだ先の話です

1889年に大日本帝国憲法が公布されて、西郷どんが名誉回復して6年後
政府が本当に信用されるのは日清戦争に勝利後だそうです
(政府なんて潰れろと日記に書いていた著名人もいる)
維新から約30年かかってる。日露戦争の始まる10年位前なんですが
もう歴史的にギリギリのところで成立している感じですね

この曲は初演が1881年で、作曲後3年が経過しています
チャイコフスキーが最初にお願いしたレオポルト・アウアーには断られ
何とか漕ぎ着けた初演メンバーは
ロシア人奏者アドルフ・ブロツキー、ハンス・リヒター指揮ウィーンフィル…
何だかんだ言ってもなかなか凄いメンバーだな
ブロツキーが酷評にめげずに頑張っているうちに真価が認められ
曲はブロツキーに献呈されることになった…いい話だなぁ

曲を調べてみることは、新しい情報を知る機会になります
この曲だとアウアーが断ったという話以外は
私は30年以上何の情報も持たずに来ました
追加の情報が頭に入る度、聴楽力も増すような気がします

二コラさんの演奏ですが
この曲における彼女の鳴らし方は
フワッとした感じでもなければ、ガリガリ進めるのでもない
上手い具合にバランスが取れた鋭いスピードを感じます

聴楽時は多少疲れ気味で横になって聴いていました
大抵の場合、こういう時は寝てしまうのですが
それほど大きな音量でもないのに、なぜか寝ない
彼女が独自に持つテンポというのでしょうか
場面が次々に切り替えて行く推進力とでもいうのかな
これに一度乗ってしまえば、寝てしまうなんてトンでもない☆

前回聴楽したショスタコーヴィチと比較すると
この曲は流麗な快速調をより感じることのできる曲ですが
特に第3楽章は爽快ですね
細身の高速ヴァイオリンが落ち着いた色調の管弦楽と競争する
(最近名前が出て来た指揮フルシャも録音当時20代ですね)
とにかく気分が良いのです☆

このCD、ジャケット面にDGの小さなエンブレムが出ていないのですが
裏面の方に左からDG、Decca、Universalのロゴがありますので
とりあえずDG盤ということにしておきます
DGだとすると、チェコフィルの起用って珍しい感じがします
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華やかに翔け回るヴァイオリン☆   チャイコフスキー

前々回の投稿に続くチャイコフスキーの協奏曲
同じ曲を短期間のうちに聴楽する習慣は全くなかったのですが
今回はその例外。その両者の演奏に異なる感銘を受けたのでした☆

JanineJansenTchaikovsky.jpg

チャイコフスキー Peter Tchaikovsky (1840-1893)
ヴァイオリン協奏曲ニ長調作品35 Violin Concerto in D major Op.35
ジャニーヌ・ヤンセン (ヴァイオリン) Janine Jansen (violin)
マーラー室内管弦楽団 Mahler Chamber Orchestra
ダニエル・ハーディング (指揮) Daniel Harding (conductor)
デッカ Decca 478 0651 (2008)

ライブ録音ならではの速度感溢れるテンポ設定です
先日のリナス・ロスの録音とは方向性がまるで違う
短期間のうちに同じ曲を聴楽しても
ここまで解釈に違いがあると、もう実に面白い

ヤンセンのヴァイオリンがオーケストラを引っ張る展開
鋭く踏み込んで来るヴァイオリンに対して
ハーディングも絶妙なタイミングで独奏につけています

自由に駆け回るヴァイオリンですが
独奏とオーケストラ、オーケストラと独奏間の繋ぎは滑らか

フルスピードのヤンセンは、繋ぎ目の寸前で
何とも安心感のあるリタルダンドを入れて
品格をキープしている感じがしますね

メリハリ強めの演奏計画、これによって
聴楽子は第1楽章でかなりのインパクトを与えられました
聴く前はちょっと疲れて眠い気もしたのですが
それが吹っ飛んでしまいましたよ
じっくり作り込むセッション録音とは趣を異にした魅力がありますね

好きな奏者、アラベラ・シュタインバッハーとは違う演奏の方向性
(特にリズムに対する感性がかなり異なると思う)
ヤンセンの録音も今後チェックして行きたいですね☆

実にノリがよく☆   チャイコフスキー

ド定番曲に、聴いているこっちが吹き飛ばされるような快感がありました☆

LinusT.png

チャイコフスキー Peter Tchaikovsky (1840-1893)
ヴァイオリン協奏曲ニ長調作品35 Violin Concerto in D major Op.35
リナス・ロス (ヴァイオリン) Linas Roth (violin)
ロンドン交響楽団 London Symphony Orchestra
トーマス・ザンデルリンク (指揮) Thomans Sanderling (conductor)
チャレンジ・クラシクス Challenge Classics CC72689 (2016)

この奏者の演奏は初聴楽です、Challenge Classicsから録音が数点出ており
比較的レア曲、渋めの曲をやっているようです
(アッカルドに師事とのこと)
レーベルはジャケットの装丁にアーティストを起用していていますが
背景には何もない黒なので、結構落ち着いた佇まいがありますね

リナスの写真はこれまですっきりした印象でしたが
今回は薄く髭を生やして、ちょい悪オヤジ路線でしょうか
(ローラン・コルシア路線とでもいうのか?)

今回はど真ん中ストレートの定番曲ですが「原典版」とのこと
しかし、私はこの版で録音されているというのは
聴楽している間は全くわかりませんでした
この記事を書く時に製品番号を確認した時に初めて気づいた
細かいところが違うのでしょうが
そんなことはどうでもよくなるくらい、演奏自体が凄かった☆

録音の雰囲気はどちらかといえば暖かみが感じられるかな
レーベルポリシーとしては静粛ヒンヤリとした方向だと思いますが
これは起用されたオーケストラがLSOだというのもあるかも知れません
LSOを今でも時々自主の方じゃなくて外への営業もやるんですねぇ

オーケストラの丁寧かつ重厚な導入に続いて
フレーズに独特な、しかし奇妙ではないタメを伴って独奏が入ります

演奏時間は (20:26/6:40/10:58//38:04) と
かなりゆっくりしている方だと思いますが
実際そんな感じは全くしなかったですね
てか、実にノリの良い演奏で、かなりの疾走感と
(ソロの収録が明晰。何とも爽やかなメカニックとでもいうのか)
上品にたっぷり歌う瞬間が上手く組み合わされている気がします
(オーケストラもこのやや独特なソロに上手くつけていると思う)

それらが相互に作用しているのか、聴了後の高揚感、充実感が
(目の前で実演のかっ飛ばした快演奏を聴いた後というか)
ハンパなかったなぁ☆

超ハイレベルの「模範演奏」☆   チャイコフスキー

このように、渋目のレーベルから出る定番曲
そんな盤が、大きなインパクトを与える時があるのですな☆


TchaikovskyMelodieZhao.jpg

チャイコフスキー Piotr Ilyitch Tchaikovsky (1840-1893)
ピアノ協奏曲第1番 変ロ短調 作品23 Piano Cocerto No.1 in B-flat minor op.23 (1875)
メロディ・チャオ Melodie Zhao (1994-)
スイス・ロマンド管弦楽団 Orchestre De La Suisse Romande
ミハイル・ユロウスキ Michail Jurowski (1945-)
クラーヴェス Claves 50-1603 (2013)

さて、奏者のメロディ嬢なんですが、中国生まれの中国人で主にスイス育ち
Wikipediaによると、最初の音楽教育は北京で、13才の時からスイスにという感じ
Chinese Characterで書くと《趙梅笛》なんだそうだ
でもってメロディ、最初はもしかしてキラキラネーム?という気もしましたが
あの成龍がジャッキー・チェンということもあるし、まぁどうでもいいや☆

でもって早速聴楽、でもって「メロディ嬢、チャイコンに挑戦」
という感じでは全くないですね。もう余裕の弾きこなしです
特徴があるのかと聞かれると、特にはっきりとした所はない感じですが
「全てが高度な水準で維持されている」としか言いようがない感じです

技術的に苦しい箇所は全く聴かれず
「個性」を「極端なテンポ変換」や「突然の強打」のように
わかり易い点でこちらの耳に訴えることもない
ちょっとお姉さん年代のユジャ・ワンとも異なる行き方ですね

あらゆる点で「模範演奏」なんですよ
(しかし、ノリは素晴らしいんですよ。いやはや☆)
驚異的だと思うのは「つまらなくない」模範演奏ということ
普通に弾いている中でも、私のような素人聴楽子の理解を超えた辺りに
プロフェッショナルとしての工夫があるんでしょうね
(大きな音の箇所の打鍵が実に美しい)
個性を「極端な解釈」によって表出しない方向性というのかなぁ…☆
HPを見に行ったのですが、作曲もしているとのこと
ピアノソナタがあるようですが、聴楽してみたいものです

MelodieZhao.jpg

彼女のような個性を前にして
日本の若い演奏家志願者は、どう対抗して行くのか
楽しみでもあります、本当に彼女は高いハードルですよ!

バックは、前回投稿のアラベラさんと同じくスイス・ロマンド管弦楽団
指揮はユロフスキですが、親父さんの方です
(cpoにプロコフィエフのまとまった録音があり、私のアイドルの一人です)
一時期腰の怪我かなんかで休んでいて心配していたのですが
ここでひとまず安心ということです
メロディ嬢の伴奏も、もう「ベテラン力」で余裕綽々です☆

ブレない彼女のパフォーマンス   チャイコフスキー

最近、聴楽し始めは「?」な感じでも、次第に惹き込まれて行く
(前回投稿のオロスコ-エストラーダの《春の祭典》が正にそうだった)
そんな幸運な聴楽機会を持てて嬉しいんですね


TchaikovskySteinbacher35.jpg

チャイコフスキー Peter Ilyich Tchaikovsky (1840-1893)
ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 作品35
Concerto for Violin and Orchestra in D major Op.35 (1878)
アラベラ・シュタインバッハー Arabella Steinbacher (1981-)
スイス・ロマンド管弦楽団 Orchestre de la Suisse Romande
シャルル・デュトワ Charles Dutoit (1936-)
ペンタトーン Pentatone PTC5186 504 (2014)

しかし、アラベラさんは「ブレない」人だなと、つくづく思います
何がって「曲を演奏する段取り」ですよ。とにかく「ここは歌う」という箇所は
本当に「時間一杯」に「たくさん」聴かせてくれるんです
で、そこはテンポが「遅い」という訳ではないんですね
元々、曲全体のテンポをゆったり目にとり
「コブシ」をあまり効かせずに「大らかに」行くというのかなぁ…
澄み渡った趣がどこまでも続くというのでしょうか

演奏時間ですが、(20:15/7:02/10:46//38:03)と、結構ゆっくり目です
もしかしたら、最も遅い演奏の方に属するのかな
私の記憶では、37分台というのも未体験だったかも知れません
(印象としては、ムターの88年DG録音が近いと思う)
この人の、特に協奏曲の演奏信条は基本的にこれですね

歌う箇所と、疾走する箇所というのを見事なまでに対照させてもいます
(曲の大枠をインテンポでというのとはちょっとというか、かなり違う)
楽想間を連結するようなパッセージを、結構な速度で弾いていたりしますが
その対比が不自然だったり、下品に陥らない。何故だろう?

聴楽し始めて「あぁこの人流だなぁ」と、ついて行くうちに
少しずつ、でもってどんどん惹き込まれて行くという「表現」が丁度いい☆

一人の演奏家が考えに考え抜いた末の組み立てなんでしょうね
作曲家に対する敬意と、自分の技量に対する自信というか
それらをギリギリのところで擦り合わせて行く作業は
こりゃ芸術家本人にしかわからない苦心と喜びがあるんだろうなぁ☆
正に「限られた時間で自分の納得の行く究極の部分まで行く」か!

管弦楽の指揮はデュトワです。もうこの曲を伴奏するのにはうってつけの人ですね!
アラベラワールドにとことんつき合って、形にして行く技量はさすがに名人芸でしょう
しかしデュトワは久しぶりに聴楽しましたよ、まだまだ頑張って欲しいです

アラベラさんには、あまりガツガツすることなく
納得の行く状態で、気に入った音楽の録音を時々はして欲しいなぁと思ったのでした☆
プロフィール

quietplace

Author:quietplace
聴楽記へようこそ!
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