グリモーさん弾き振り☆   モーツァルト

「モーツァルトは楽しい」というのは、頭ではわかっていましたが
実際に実感持てるのは、もしかしたら初めてかも☆


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モーツァルト Wolfgang Amadeus Mozart (1756-1791)
ピアノ協奏曲第19番ヘ長調 Piano Concerto No.19 in F major K.459
朗唱《どうしてあなたが忘れられましょう》と詠唱《心配しないで、愛する人よ》
"Ch'io mi scordi di te?" - "Non temer, amato bene" K.505
ピアノ協奏曲第23番イ長調 Piano Concerto No.23 in A major K.488
エレーヌ・グリモー Helene Grimaud (piano, 1969-)
モイツァ・エルトマン Mojca Erdmann (soprano, 1975-)
バイエルン放送室内管弦楽団
Kammerorchester des symphonieorchesters des bayerischen rundfunks
ドイツ・グラモフォン Deutsche Grammophon B0016204-02 (2011)

今回のグリモーさんは、弾き振りの協奏曲の間に歌を挟んだ小粋な企画です
私は今までモーツァルトのピアノ協奏曲はまともな聴楽体験ゼロでして
何かきっかけがないと、おそらくはずっと聴かない音楽の筈でしたが
そこに丁度良いタイミングでこの盤にチャンスが回って来たのでした

実際は、15年程前に、Naxosで1番から27番まで全曲聴楽していたのですが
近現代以前の音楽に触れ始めた頃のことで、全く印象に残っていませんです
(録音された演奏者さん達、すいません~)

第19番の冒頭から、独奏が出て来るとすぐに思ったのは
「このピアノ、モロに好みの音響だ~☆」です
協奏曲はライブ収録されていて、広めの空間を感じさせるもの
何度か書いていますが、ペダルを踏む「ゴトン」という音がヨイ
ピアノの音自体は、非常に広大に、安心感のある低音の上に
明瞭な音の並ぶ例の「グリモートーン」とでも言うのかな
私はピアノのこういう音が本当に好きなんだなと実感しています

まだ書いていませんが、先日既に彼女の弾くブラームス(DG)を聴楽していて
その時の音の記憶が戻って来たようで嬉しいんだなこれが☆
第19番では華やいで、第23番ではやや落ち着いた気分が記録され
これは録音スタッフにも拍手をしないとね

モーツァルトの歌を聴楽するのは、本当に「初」です
グリモーさん幼少の頃から印象に残っている曲なんだそうで
英語の歌詞を読んで、大筋だけ掴んでの聴楽ですが
協奏曲の間にこれを挟んだのも上手いアイディアだと思いましたよ
「ちょっと気分を変えて」の10分前後の演奏時間も丁度よく
エルトマンのひそやかに流れる歌唱と、楽器の音がつかず離れず
時に音程を揃えて動くのも実に気持ちのよいものです

先日何気なく中古屋さんで800円くらいで買ったものなんですが
こういう演奏を夜にヘッドフォンで楽しむ…、やめられない趣味ですね☆

「ふわっ」とくつろげる晩   モーツァルト

国内通販は「高価」という印象がありますが
職場の隣にあるナチュラルローソンで購入する朝食代の
うず高く積もったポイントと、HMVの誕生月クーポンの合わせ技により
半額くらいで購入してみました


PhilidorMozart361.jpg

モーツァルト Wolfgang Amadeus Mozart (1756-1791)
セレナード第10番 変ロ長調 《グラン・パルティータ》 K.361/370a
The Serenade No. 10 in B flat major "Gran Partita" KV 361 (1784)
アンサンブル・フィリドール Ensemble Philidor
ラ・ドルチェ・ヴォルタ la docle volta LDV 1124 (2000)
(新品:2013年6月HMVオンラインにて購入)

私の庵のCD棚は、約半数がDG盤で占められております
(ちなみに、DeccaとEMIが1枚もないという状況)
棚の大部分があの「黄色」で占められると「ちょっと異様」ということもあり
管弦楽はDGに任せたことにして、室内楽や器楽に関しては
それなりに渋い他のレーベルにしてみようという気になります

今回のla dolce voltaというのはまだ新しいレーベルで
ネットで検索すると、少ないながらも非常に魅力的な新譜を出していて
消滅したCalliopeレーベルの旧譜もリリースしているようですが
そちらの方から、実にシックな佇まいの装丁で再登場のモーツァルトです

やや古い、とても古い録音を、いかにも経費削減丸出しな装丁をせず
再生して送り出すというのは、なかなかに興味深い仕事だと思いますよ
(最近Praga Digitals がやっているヒストリカルの再発も渋いですね)
録音は2000年と、それほど新しくないどころか
考えてみれば前世紀のものですね

アーティスト等に関しても、全く予備知識はなく
この落ち着いた雰囲気の装丁に全てを賭けて聴楽してみましたが
いきなり「ほう」と思ったものです

この曲の開始部分については
最近聴楽のいくつかの演奏では、非常に「線的」だと感じていました
とにかくシャープな、ビシッとしたアンサンブルで
私としては「内心、あまりくつろげないっぽい」気もしていたんですね

今回の演奏は、「凛とした」感じとはまた別の世界が出て来ました
何というのか、「ふわわ~」とした吹奏で大気を創っているようです
合いの手を入れるクラリネットがまた達者というか
音符の長さを正確に再生するという流れではなく
やはり「ふんわり」と(ルバートともちょっと違うと思う)
音を繋いで時間を進めて行くのが、強いインパクトなんですね
この冒頭の部分をいきなり2度聴楽してしまいましたからねぇ

終始穏やかに音楽が進行していますが
そもそもこの曲は、実用音楽なんですよね。こういう演奏だと
「かつら」も心地よくフィットしそうだし、食事も美味しいし
会話も弾むんじゃないかな、ハハハ

作曲時8才と26才   モーツァルト

モーツァルト交響曲全集を聴楽するコツは
もしかしたら、初期と後期の曲を連続して聴くことかも知れませんね


LevineMozartCompSymphony.jpg

モーツァルト Wolfgang Amadeus Mozart (1756-1791)
交響曲第1番変ホ長調 Symphony No. 1 in E flat major KV16 (1764/1765)
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団 Wiener Philharmoniker
ジェイムズ・レヴァイン James Levine (1943-)
ドイツ・グラモフォン Deutsche Grammophon 435 360-2 (1990)
(中古:2012年6月、アマゾンマーケットプレイスにて購入)

1764年、作曲時のモーツァルトは、28才でも18才でもない…う~ん…、8才!☆
冒頭は簡単に書けばドー・ミー・ソソソソソソソソミ・ド♪
「いーのかよこんなんで?」「8才だからいいんです☆」という感じになるのかな
でも、それに続く音を伸ばす箇所は、普通の18才でも困難だと思います
おそらく父レオポルト(Johann Georg Leopold Mozart 1719-1787)の監修だと思いますが
それまでにアマデウスは神童として通っていたようで
素材的には世に出た最初の一歩として認められるでしょう

父「息子よ、ガキだからといって、ヘタレなパッセージだらけでは、名を残せないのだぞ」
モ「パパ、ヘタレって何?」
父「いいから、音楽を書きなさい☆」
姉「そうよ、どうにかなるわよ」
母「あとはパパの言うことを聞いておくのですよ」
モ「は~い」

もし、この熱心な父親がいなければ
(Wikipediaを一応確認しましたが、いや~苦労人ですよこの人は)
今の日本のClassical音楽ファンの人数は10分の1くらいになって
ジャンル自体が超マイナーなんて言葉でも苦しい、みたいになっていたかも…

しかし、8才にして、この「元気です。弾けてみたよ!」な第1楽章
生涯変わることのなかった個性が既に出ているんですから驚きですよ
第2楽章の「《何だか悲しい感じ》を作ってみたよ」的な空間も微笑ましく
第3楽章は「堂々として強そうな感じなんだよ」と一気に締めくくります
(現代の感覚からすると、第4楽章アレグロを欠いている感じがして不思議)
ウィーンフィルも快適運転、ふくらみを持たせて進めていますね



BernsteinMozart3541.jpg

交響曲第35番ニ長調《ハフナー》 Symphony No. 35 in D major "Haffner" KV385 (1782)
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団 Wiener Philharmoniker
レナード・バーンスタイン Leonard Bernstein (1918-1990)
ドイツ・グラモフォン Deutsche Grammophon 415 305-2 (1984)
(中古:2013年4月、ディスクユニオン新宿にて購入)

こちらは第1番から18年後、もう全てが独自路線の26才
現代の地下鉄の中でスマホいじってる26才とはワケが違う☆☆
(現在47才の私もいじってますが…苦笑)
もう全く音楽の緻密度が違う
(第1番の編成は殆ど室内楽ということもあるし)
実際に連続して聴楽すると、35番の濃密さにびっくりというくらいです
一番嬉しいのは、特に管楽器に陰翳のある佇まいと
それが自然に弦のハーモニーの中に浮かぶ瞬間のあることで
とにかく豊かな感じがするんです
第1番でも書きましたが、ウィーンフィルの音の「ふくらみ」はここでも健在です

中学生の頃に買って貰ったLPセットの影響だと思いますが
モーツァルトの交響曲といえば、この第35番から始まるという印象があります
それまでの曲には殆どタイトルがなかったのに
(考えてみれば、他も《パリ》《リンツ》《プラハ》とか地名が多いけど)
いきなり《ハフナー》とか、人名とはね
(《ジュピター》は神様なんで人じゃないんだけど)
この題名、不思議にもどこか幅広さとか壮大さ
これから何かとてつもないことが始まる予感を何となく抱かされるんです

録音は1984年と、レヴァインの全集録音が始まった時期です
全集はそれとして、思考が一つの線に凝り固まらないように
いろいろな指揮者で実演を企画していたのかも知れません

ライブ録音ということもあり、どこか熱を帯びた感じがあり、どこか重厚ですらあります
第1楽章を豪壮に(いわゆるモーツァルトの音楽の印象とは少し違う)進めて
提示部の繰り返しがないので、第2楽章の方が長いんですが
これは、元々がセレナーデとして作曲されたこともあるかも知れません
(「まぁいいや、第1楽章は繰り返しなしでいこ☆」と軽く考えただけかも)

第2、第3楽章のテンポが殆ど同じようにも聴こえますが
私はこういう落ち着いた感じが結構好きですよ☆
第4楽章が突進するように進みますが
先行の2つの楽章で思い切り「タメておいて」一気に解放するような
そんな計算が見えて、ちょっとニヤリとしてしまいます

凝った造り   モーツァルト

意外にも、Mozartが初の聴楽記登板です

JochumMozart.jpg

Mozart (1756-1791)
Symphony No. 39 E flat Major KV 543 (1788)
Bamberger Symphoniker
Eugen Jochum
Orfeo C045 832 A (1982)

10年以上前ですが、Mozartの交響曲全集をGet!したことがあります
Levine指揮Wiener盤(DG)でした
当時はProkofiev以外の音楽を片端から聴楽していた時期で
一応DGで集めて行ってみるか、という具合
(DGの黄色は私にとってはまだ権威でした)
既に日本の店舗でこのセットを見つけるのは困難な頃で
私としてはネット通販利用の最初期に入るものでした

第1番から順番に聴楽して行き
第20番くらいまで行った時点で進まなくなってしまいましたね
順番に進んで作曲家のスタイル変遷を理解しよう!
なんて過度に意欲的な姿勢が裏目に出ました

「第1番から順番に…☆」
私は結構Boxセットの聴楽方針にこの傾向が見られ
有名曲にたどり着く前に疲弊して中古店行きにしてしまうようで
レア曲の聴楽体験が意外に多いという、何とも言えなさです

モーツァルトの交響曲第39番も
最初にLPで苦しみもがいて聴楽して以来
約30年振り2回目の盤聴楽です
10年前にアマチュア楽団の実演に触れましたが
前半のProkofiev 《ピーターとおおかみ》の陰にかくれて
全く記憶にありませんでした

今回の盤購入は、東京御茶ノ水のディスクユニオン
未開封美品で、ジャケットの佇まいもよろしく
\900という安価でしたから、即仮入手 (HMV通常価格2825円)
(横取りされないように手にもって確保しておく)
他にそそる盤もなく、目出度く実購入の運びとなりました

比較できる聴楽体験もないので、印象を綴ることとなりますが
唯一微かな記憶のあった序奏部分で、既に凝った造りというのは明白で
変ホ長調の、ただ大きな音をブッ放すのではなく
楽器編成を変え、音量を微妙に絞りながら
ヴァイオリンの下降パッセージを導く
「そんなの普通だろ」なんて言われような箇所かも知れません
でも、そんな些細な工夫、これこそが作曲価値の唯一の分れ道でしょう
誰の心にもどこかに潜む「面倒くささ」を超人的な気力で回避する
その向こうに名声が待っている…かも知れない、と…
名作の本質って、時代が関係しないようです

ふと思ったのですが、この当時の交響曲には
まだ後年の浪漫派的な緩徐楽章はないんですね
弦楽器の耽美的旋律を期待しても、そんなのはやって来ない
その萌芽みたいのはあるみたいですけど
でも、ないものねだりよりは、その「芽」を愉しむ方が気楽ですね

加えて、雄大な終楽章、というのも、まだ夜明け前です
ただ、この曲の第4楽章は、文句なく楽しい
形式的には整然としているようで、でも潤いがあります
これは後の音楽史の前触れと言っていいのかな…

Eugen Jochum (オイゲン・ヨッフム 1902-1987) の指揮は初聴楽です
名前だけ知っていた人を今になって初聴楽というのも不思議な感じがしますね
テンポをいじった個性的指揮という感じは全然なく、本当に淡々と進めていますが
大体において私は「作品」を聴楽したいので、歓迎です
録音は、解像度において、いかにも1980年台前半のDDDで、不満はありません
聴了後、ほわっと良い気分に包まれましたねぇ


プロフィール

quietplace

Author:quietplace
聴楽記へようこそ!
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